じぇりー さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 2.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
今日は和食、明日は中華、明後日はフレンチ…みたいな
何となく安らぎを感じる牧歌的な風景に建つ一軒の家に一人で暮らす少年。
どこか歪んだシステムで回っている世界の中で、それでも平穏に暮らしていた少年はある日突然、グライダーのようなものに乗って追っ手から逃げる少女に出会う。
そして、少女を追っていた一味はどこかドジで憎めない感のある少女と男2人の凸凹トリオで―
・・・と、ここまでは「世界名作劇場」風の作画も相まって、良作の予感がしたのだけれども。。。
ストーリー上致し方なしとは言え、回を追うごとに作品のテイストがコロコロ変わってしまう点に違和感を感じた。
既出の牧歌的雰囲気から、ドタバタコメディー、宗教的な怪しい儀式、残酷で凄惨なバトル、空中戦艦でのほのぼのエピソード、歪んだ世界に歪んだ人の心のもたらす狂気・・・と毎回アニメとしてのジャンルすら変化していっているような気さえする。
特に、退廃しきったようにしか見えない「完全都市ザナドゥ」を描いたエピソードは、振り幅が大きすぎた。
「いきなり何が始まった!?私1話飛ばしちゃった??」と戸惑ったくらいだ。
ストーリーとしては、感動こそないもののそれなりに納得のいく終わり方をしていた。とはいえ、そこに至るまでのエピソードやシーンが11話では足りないのか、むしろ余るのか、よく分からないほどに毎度色合いが変わり、戸惑ってしまう。
おススメ・・・とまでは正直言い辛いが、全体的な雰囲気や作画等は近年の作品とは一線を画しているなと感じたので、色々とアニメを見尽くしてちょっと趣向を変えてみたいと思っているなら、見てみるのもいいかもしれない。