edoya さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
男の悲しい性(さが)
新海誠作品は全て見ているけれど、2007年に公開されたこの
作品を超えるものは未だにない、と私的に思う。
{netabare}
10代前半の初恋を引きずって、うまく女性と付き合えない
まま大人になってしまった男の悲しい物語。
女性なら「そんなバカな話があるか!」と思うだろう。
私だってあり得ない話だと思う。
しかし中学生でこんな劇的な別れを経験したら、当分他の
女の子は目に入らないだろう とも思う。
最終章、人生を立ち止まってしまった男は彼女と街で偶然
擦れ違う。
そして立ち止まることなく歩き続ける彼女を思い、やっと
一歩を踏み出す。
このラストシーンにはやられた。
そして思った。
やっぱり女の方が逞しいんだろうな。
{/netabare}
ちなみに新海誠は実際の風景を撮影して背景を作って
いるそうで、この作品でも都内や栃木県の実際の風景が
そのままに使われている。
パッケージ画像の桜が舞い散る街角は、小田急小田原線
参宮橋駅から徒歩3分にある児童公園付近の風景だ。
わけあってここに来たことがあるのだが、作品を思い出して
ちょっと感動した。
あ、聖地巡礼するってこういう感覚なんだなって。
その後、栃木県にある「劇的な別れ」の聖地まで巡礼する
ことになるとはその時思っていなかったけれど。