ワッキーワッキー さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
レビュー作成中
監督:今敏 原作:筒井康隆 制作会社:マッドハウス
による劇場版アニメ、90分
■物語
DCミニという夢の共有かつモニタリングすることのできる、実験段階の治療器具が3機盗まれてしまう。DCミニは実験段階だったため、フィルタリングされておらず、一機のみで全てのDCミニに介入することができてしまうことから、犯人によって悪用され、悪夢がばらまかれてしまうところから始まる。
■今敏監督
『パーフェクトブルー』『千年女優』『妄想代理人』『東京ゴッドファーザーズ』などの監督
過去作などから、夢と現実をあいまいにしていく作風を好み、また革新的な映像技法なども多くと入れている監督だと思います。
■パプリカと映像について
パプリカはハンガリー原産で、昨今イタリアンやスパイスとして目にすることもよくありますが、染色料として使われることもあります。
特に今作の映像のなかに、様々な赤色がバランスよく散りばめられ、また補色の緑も使用することにより、より一層赤を引き立たせていて、監督がこだわった部分なのでは、と考えています。
さらに、作画も丁寧に綺麗に描かれているので、映像美として一流の作品だと私は考えます。
■登場人物
パプリカ/千葉敦子:林原めぐみ(一人二役で演じ分けがすごいです)
所長に続いてチームのまとめ役の主人公、夢の中ではパプリカとして性格も変わり行動的に
時田浩作:古谷徹(デブキャラなのにまんまアムロの声です)
DCミニを作った天才で巨漢(推定150㌔以上)劇中天才≒すごい子供≒マッドサイエンティストと評される
島寅太郎:堀勝之祐
所長、小柄で好奇心旺盛な老人でど近眼のメガネが印象的
小山内守雄:山寺宏一(ほぼ攻殻のトグサです)
作中唯一まともな容姿の好青年で研究員の一人
粉川利美:大塚明夫(攻殻のバトーの人です)
所長の大学時代の友人で刑事、夢で治療も受けている様子
乾精次郎:江守徹
組織の理事長、スキンヘッドで高齢、強面
■テーマと感想(ネタバレあり)
{netabare}テーマが夢と言うことでしたが、途中夢が現実に干渉し始めます。その点が多くの方の疑問点であったり、納得いかない点になっているように思いました。
しかし現実は、睡眠時観る夢と現実の目標としての夢が同音で使われていますし、英語でも同じように使われます。
現実の目標としての夢の達成には計り知れない時間と労力が必要となります、故に夢とは目標達成のエネルギー源であり、夢単体で莫大なエネルギーを持っていると考えられるかもしれません。
このことから、今作では物語が進むにつれ、睡眠時と目標の夢が融合し現実に干渉したのではないかと私は考えました。
そして、今作一番違和感を覚える部分として作為的にここを描くことによって、注目を集め考えさせる事によって、テーマとして夢の持つエネルギーを伝えたかったのではないかと私は考えています。
{/netabare}
ちょっと中途半端になってしまいましたが、ここでいったん中断させていただきます。