ともか さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
シリアスとギャグの極端さをネタとして楽しむ作品。
原作の漫画は未読。 1クール(全12話)の作品。
他人の心が読めてしまう特殊能力の持ち主で、
それが元となり心を閉ざしている主人公・琴浦春香。
彼女が、とあるきっかけでみんなの協力を得て、心を開いていく様子を描いた作品。
ラブコメとシリアスを折衷させていて、
どちらかというとシリアスのほうが強い印象。
ストーリーは正直、微妙だった。
まず、周りから気味悪がられている独りぼっちの琴浦に、
ストーカーのごとくアプローチする真鍋が、私には理解できなかった。
そして、「実は{netabare}2重人格{/netabare}でした」とか、
「一時的に{netabare}能力を失い{/netabare}ました」とか。
(実際はそうでなくても)後付け設定に見えたり、ご都合主義のように見えてしまった。
最終回も端折られすぎで、琴浦が{netabare}母親と再会{/netabare}したきっかけなど、
唐突すぎる気がしたのは、私だけではないと思う。
どのようにしてそこに至ったのか、途中経過をもっと描いてほしかった。
良い音楽の助けがあっても感動には程遠い。
琴浦が能力を活かしてもっともっと活躍してくれれば
物語として 一段上の面白さになった気がする。
ではギャグものとして見るとどうだろう?
わいわいギャグを繰り広げるには、適任なキャラが足りなかった印象。
面白かったのはメインキャラ5人のうち琴浦と真鍋の2人だけだった気がする。
むしろ脇役キャラのほうが面白かったのだけれど、いかんせん出番が少なすぎる。
個性的なキャラが少ししか活かされず、もったいない。
表と裏、どちらも中途半端なこの作品を
一体どうやったら最大限に楽しめるのだろう?
終盤に差しかかってから、私なりにたどり着いた答えは
「シリアスとギャグの切り替わる様をネタとして楽しむこと」だった。
結果的に私としては微妙だったけれど、
制作側のチャレンジ精神は評価したいと思う。
作画は全体を通して微妙。
OP・EDの映像がいちばんきれいだった気がする。
声優は特に違和感がなかった(笑)のでOK。
音楽については、
OP曲はここ最近では数少ない「耳に残る曲」だったし、
完全に歌詞に合わせてキャラの口が動き、毎回注目していた。
ED曲は穏やかで、それ単体としては良い雰囲気だったと思う。
2回あった特殊ED曲も、どちらもネタとして面白かった。
挿入歌は歌詞のある曲で穏やかな雰囲気(感動系?)だったけれど、
ちょうどキャラが話しまくってる場面で歌詞が聞き取れず、惜しかった。
OP曲: そんなこと裏のまた裏話でしょ?
ED曲: 希望の花
ED曲: ESP研のテーマ(第5話のみ)
ED曲: つるぺた(第6話のみ)
挿入歌: 素直(第11話のみ)
結局のところ万人受けは難しく、好き嫌いが分かれる作品だと思う。
鬱展開が苦手な方は序盤が一つの試練になりそう。
構えてかかり乗り切ることができれば、その後は別の展開が待っています。
どんな展開になってもその場のノリで楽しめるような方なら、
絶賛できるような作品なのかもしれません。