退会済のユーザー さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
風になる
なんかで主題歌を聴き、ふと見返したくなったので、
作画はやっぱりすごい、動きとか、演出がね。見やすいけど、おっと思うようなシーンとかもあって絵的には楽しめる。ゆきちゃん?だっけ、の二足歩行も元孤児だったというのも作用してるのか、あんまり慣れた感じじゃなくて、前足を反動に歩いてたり。モブ猫というか、SPとか兵士猫とかがあからさまな毛色をしてるところも楽しい。
ただ、なーんか、盛り上がらない。最初の導入とかしゃべる猫の登場とかで、お~物語が始まると思ったら、気づいたら終わってたというか。猫の国に行くのも淡々としてるし、そこで何をするでもなく即脱出だし。
何が問題なんだろ。とりあえず、エピローグ的なハルの成長ぶりはこれじゃない感が凄い。上手く表現できないけど、やっぱり基本的にハルは何もしてないからかな。最初こそ猫を助けるんだけど、それ以降は基本的に物語に流されているだけというか、自分の時間?云々もハルの学生生活があまり描写されてないので、テーマとして弱い。というか、テーマじゃないか。単にちょっと不思議な猫物語を見せますくらいの感じなのか。
基本的な構図は、千と千尋の神隠しに似ているような気がしないでもないんです。ちょっとしたことから、不思議な世界に巻き込まれる感じが。ハクとバロンという存在とかね。なんとなくだけど。この二作品で決定的に違うのは、主人公に目的があるかどうかなのかな、二人とも望まない形で巻き込まれたわけだけど、千尋には目的があったというか生まれたし、成長も見てとれた。対して、ハルは異世界での目的は特にないし、まあ元の世界に帰るというのは生まれたけどさ、その葛藤とかもとくにないし、付け焼刃的な成長で話は締められて。。
色々書きましたが、ほのぼの感は良かったと思います。ただ、ジブリ作品の及第点が高すぎるというだけの話でしょう。