あずにゃん  さんの感想・評価

4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

.ﾟ+｡★『青春は、優しいだけじゃない 痛い、だけでもない』☆.ﾟ+｡

身の回りに起こる些細な謎を追う活動を題材とした、ほろ苦い青春ミステリーです。

よくある青春アニメは感情をストレートに表現したり、
本音でぶつかることで打ち解け合い 絆が深まり、成長する印象がありますが、
本作はそういうのとは少し変わっていて、理想の自分になれない自分にもどかしさを感じ、
自分の生き方とそれに背く道の間で悩み、そして傷つき、
自分の気持ちに少しずつ気づきながら、成長して行く、といった感じです。

ミステリーは開示情報が少ないままに進行するので、謎解きなどのカタルシスは薄いと思います。
事件解決までの経緯、人間関係や心理描写といったところが醍醐味であり着目すべきポイントです。
また、好奇心が異常に強いちょっと変わったお嬢さん。
他者との想いの交わし合いを面倒くさく感じてしまう省エネ主義。
そんな個性豊かなキャラクターも魅力的です。
京アニが制作しているだけあって作画は一級品ですし、
実在する場所を舞台にしそれを描くことでリアリティも出てました。

何はともあれ、「学園」と「ミステリー」の組み合わせは見事だったのではないでしょうか！
「学園」という土台があって、人が死ぬことなく日常で起こるような問題をミステリーにしたわけですから
学校内で起こる小さな事件を一枚一枚､丁寧に仕上げた京アニに賛辞を贈ります☆

{netabare}19話「心あたりある者は」

えるちゃんが奉太郎に惚れ直す話。

図書館♥ラブラブデートで
なんかもう付き合い始める寸前というか、
カップルのようでニヤニヤでしたね～
部屋から一歩も出ないという地味さにも関わらず、
推理の過程が非常に面白くてカメラアングルも凝ってました
コラ写真も違和感なかったです。

21話「手作りチョコレート事件」

ほろ苦いというより、ほろ痛い話。

何かに拘ることをやめて、広く浅く物事を楽しむ。
その事自体は決して悪いことじゃないんですが、
他の誰よりも里志自身が納得できてないというのが…
でもだからといってあんな行動するのはやっぱりヒドイよねｗ
ほんと、摩耶花の気持ちを考えると胸が痛くなりました。
それでももがく里志の姿は共感できるものがあったかなと思います。
不意に誰かを傷つけてしまうようなことは誰にだってありますしね
両想いなのに…すれ違う…好物ですｗ{/netabare}