「超訳百人一首 うた恋い。(TVアニメ動画)」

総合得点
65.4
感想・評価
371
棚に入れた
1671
ランキング
3345
★★★★☆ 3.6 (371)
物語
3.8
作画
3.4
声優
3.8
音楽
3.5
キャラ
3.7

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じぇりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

百人一首を鋭角から解釈

インターネットが普及し、メールで一瞬で簡単に他者とコミュニケーションが取れる今の時代。
美しいもの、愛らしいと思うものを見つければ、スマホ・デジカメで撮って、「はい、うp完了」。

そんな便利すぎる時代に生まれて、幸せと思うか、不幸せと思うか…

古来の人は、恋しい人への想い、季節の移ろい、美しい情景を定められた文字数でしたため、人々に伝え、残した。
しかも読んだそのままの内容に留まらず、その言葉の奥に密かな「想い」もそっと添えて。

学校で習う短歌だの百人一首だのは、せいぜいその短歌の言わんとしていることと、かけてある言葉の意味を教わるくらい。

その歌を詠んだ人物についてや、時代背景などはあまり知られていない。

本アニメは百人一首に収められている短歌の中でも、平安期に詠まれた歌と、その歌人のエピソードを、現代っ子にも分かりやすく、時にはギャグタッチで解説している。

六歌仙のうちの一人で、掛け言葉の使い手でもある文屋康秀は、「ダジャレ男」と呼ばれてしまう始末。

個人的には、清少納言のエピソードが非常によかったと思う。
清少納言といえば、とかく「紫式部のライバル」というイメージだけがついて回り、源氏物語に比べ、「枕草子?なんだっけそれ?」という有様。

しかし、このアニメに登場する清少納言は人間らしく、女らしく、聡明で勝気だけど、どこか脆いところも持っていて、非常に好感が持てる。

歌を詠むことを、暇を持て余す貴族たちの、優雅な遊びだったとは私は思わない。
宮中の数々のしがらみの中で、懸命に生きた人々の心を今に残す、多くを語らぬが、美しく巧みな言葉で時代を繋ぎ・後世に伝えていくために先人が残した、粋な知恵だと思う。

投稿 : 2013/09/07
閲覧 : 396
サンキュー:

4

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