せんたー試験 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
平日の午後5時に放送できない理由
”僕と契約して、魔法少女になってよ!”
こんなセリフが妖精ポジションの小動物から発せられたら…
子供向けとして、平日の午後5時ごろ放送しているようなアニメの展開と思うのが一般的ではないでしょうか?
しかしながら、実際には
魔法物ですが科学と魔法の折衷の様なもになっていてあまりメルヘンなモノとして描かれません。
3話でいきなり主要なメンバーが壮絶な最期をむかえ主人公にプレッシャーをかけます。
葛藤により心身ともにすり減らし魔法少女の末路を最悪の形で親友が体現してしまいます。
などなど…子供には似合わない辛口な展開に衝撃を受けます。
敵を倒しパワーアップしていく英雄譚ではなく、魔法少女になるかならないか、そういった事に端を発する葛藤やそれぞれの思いが交錯していく中で、ドラマがあり、主人公もさまざまな思いに触れて、世界に対する自分のあり方や価値を見出だしていきます。
こう言った雰囲気の作品は之まであまり見掛けなかったので、非常に新鮮でした。とてもわくわくしました。
各キャラクターの発言にはそれぞれ個性が滲み出ており、
人数も主要メンバーが5人なので性格や個人のピソードがつかみやすいとおもいます。
何より、12話完結なのでとっつき易いですね。
この作品は、雰囲気からのイメージと中身が乖離するので、タイトルに惑わされるとショックを受けるかもしれません。
こう言ったものに免疫の無い方は辛い思いをする事でしょう。
ですが、私は之までに無かった新しいジャンルの開拓的作品として評価できると思っています。
完成度としての印象は”すり切り”と言ったところでしょうか。ワンクールで出来るぎりぎりのライン、すり切りイッパイな感じに見えました。
幸いなことに、製作陣が必要以上にエピソードを掘り下げなかったため、話的にコンパクトにまとめやすくなったのだと思います。
ストーリー展開が早いように思いますが、これはワンクールにまとめるうえでの弊害で路線的に正解だと思います。
個人的な感想として
主人公がいつ魔法少女になるのかヤキモキしていました。
最終話でやっとだったので肩透かしを食らったような気になるとともに、新鮮な印象を受けました。
ワルプスギルの夜に関して説明不足のように感じました。どう言った経緯で出現するのかなど細かいところが気になりますが、あまり展開的には問題はないようです。
主人公が帰ってこないアンハッピーエンドには「マジか、やられた」と思いました。悪くはありませんがなんか反則な気がしました。