無毒蠍 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
三本の矢の話を知ってるかい?矢の担い手がギン、ハナ、ミユキだとしたらさしずめ可愛い清子は矢を射る弓といったところか…
故・今敏監督が世におくりだしたファミリーアニメ。
パーフェクトブルーや千年女優よりもとっつきやすく万人向けに仕上げっています。
内容はクリスマスの夜に拾った赤子に清子という名前をつけ、
ホームレス&家出少女の三人で力を合わせ清子の両親を探すというもの。
道中は様々な騒動に巻き込まれたりするんだけど、
信じられないほどの強運を発揮し結果的にはそれほど大事に至らずに済んでいます。
ハナは清子がおこしてくれた奇跡!と言っていましたが
僕が思うに奇跡をおこしたのはギン、ハナ、ミユキの三人じゃないかなぁ。
清子は三人が一致団結する切欠であって子供のためなら親はどんな奇跡だっておこしてみせる…
そんなことを作中でうったえかけられたような気がします。
しかし作中では清子の奇跡としか説明できないようなことも多々あるわけで…
ホームレスとなった彼らにも家族はいます、
清子の両親を探す道中でそんな家族や仲間たちと奇跡的に再会していくんですよ。
ベイビー…これはキミの仕業なのかい?
視聴前から大方の予想はついてましたが
やはりホームレスを侮辱するようなシーンがいくつかありました。
でも2~3シーンくらいしかないので思ってたよりも強調はされていませんね。
どちらかというとホームレスのたくましさの部分が面白おかしく描写されています。
ホームレスって無一文のイメージだったんだけど
作中では水を買ったり電車に乗ったりと最低限のお金は持ってました。
といっても本当にそれくらいしか持ってなかったんですけどね!
ギンはコツコツと三万円ほど貯めていましたね、なんかお金持ってるホームレスって新鮮です。
子供のためなら何でもするのが親ですがそれが悪いほうへ作用しちゃうこともあるんですよ、
ギン、ハナ、ミユキのように両親を探してやる人たちもいれば、
両親から赤ちゃんを盗みだす人もいるわけで…
良い意味でも悪い意味でも子供のためなら何でもできちゃうんだな、と。
終盤はアクションシーンが目立ちました、
生活する意欲さえわかないホームレスたちが
赤子一人のために奮闘するのだから不思議なものです(笑)
ここで一句。
大晦日
泥にまみれし
子守唄
【B+78点】