にゃんた さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
大人向けのレトロ
つい最近、レコードの市場規模が昨年比で2倍ほどに拡大しているというニュースを目にした。
CDではなく、レコードの音を求める需要が高まりをみせているらしい。
私達はしばしば、レトロなモノに惹かれる。
それは、時代が進んだからこそ見えてくる本当の良さ、その物の真価に気づくからだ。
本作品でも、宇宙技術の進化した未来世界において、
レトロなモノやヒトが存在感を発揮する。
そんなレトロなモノやヒトの活躍が、何だかとても心地よい。
作中、様々なレトロが描かれるが、
本作品は、それに「人間の内面」を重ね合わせて描いているように思う。
技術がどんなに進化しても、人間の内面はレトロなままだ。
だから、そこで繰り広げられる人間ドラマも不変なのだ。
他のサンライズ製作の超有名ロボット作品が「人間そのものの進化」をテーマと
しているのに対し、
本作品は、「人間の内面は不変のものである」ことをテーマとしている。
先を見るのか、後ろを振り返るか。
{netabare}この作品は、後者。現在と過去を見ている。
「片方の目で過去を見て、もう一方で現在(いま)を見てる」{/netabare}
原則として一話ごとに独立した物語となるため、
続きが気になって止まらない!というタイプの作品ではない。
一日の終わりに、
酒でも飲みながらゆっくりと1話だけ視聴して寝るのが良いんじゃないだろうか。