ぱるうらら さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
今回からが本当のヨルムンガンド。
『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』は漫画原作、分割2クール後編(第13話~第24話+総集編 計13話)のガンアクションアニメです。
非常に面白く為りそうな勢いのまま分割2クールの前編が終了したこの作品は、その前編の様な物語のテンポの悪さが無くなり、様々な兵器を用いた迫力のあるアクションシーンも増えたために魅力的な2クール目と為りました。
“ブックマン”と呼ばれるCIAの人間とその部下達との遣り取りや、“ココ”の兄である“キャスパー”と“ヨナ”の過去と今に纏わる話、1クール目で語られなかったココの部隊隊員其々の話等は1~3話毎という比較的短いスパンで展開されますが、それらの話一つ一つには数々のアクションシーンが存在し、シリアスな展開が主でしたが中には感動的なモノもあってとても楽しむ事が出来ました。しかし、今回の物語を視聴者の目に惹き付けた要因は、やはり本作『ヨルムンガンド』という作品の核心をつく事となるある一つの計画でしょう。
「何故、ココが武器商人であろうとしたのか…」その理由とその手段がそこにはありますが、それらはこのヨルムンガンドという作品の世界観と設定を上手く生かした内容であり、その最後の展開の曖昧さ({netabare}ヨルムンガンドという計画を発動した結果が表されていなかったという点{/netabare})に納得のいかない人も居ると思いますが、主観的な見解をするとこの作品の視点は最初からヨナにあり、武器を嫌うヨナの心境の変化に一番の重きを置いていたので、その作戦の結果が出る事によって話の主旨がずれる事を防ぐために敢えて曖昧にしたのではないかと思います。むしろ、結果を出してしまうと一層曖昧で中途半端な終わり方になってしまう気がします。故に個人的には今回の様な終わり方で良かった。
以前に、『BLACK LAGOON』と比較しましたが、この作品にはそれとは全く違ったテーマがあって異なる視点で楽しむ作品だと思い直しました。ちょっと癖のある作画ですが非常に面白い作品です。