ほったっる さんの感想・評価

4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

化物語での疑問が解消された作品

私が化物語を鑑賞したときに出た疑問の一つに
{netabare}なぜ阿良々木くんは羽川ではなくガハラさんのところにいってしまったのか{/netabare}
というものがありました。
※上記は化物語のネタバレです。

あまりにも簡単にそういう展開になってしまったので、化物語の「つばさキャット」で羽川がああいうことになってしまったということはごく自然の流れだと思っていました。

しかし、この作品でその疑問が解消されたように思います。
羽川という人間を深く知ることによって。

ご存知のようにこの作品は、化物語では回想としてギャグパートの掛け合いよりも簡単に流されてしまったゴールデンウィークでの出来事が描かれています。

いくつか回想とは異なる場面が出たような気もしますが、そこはこちらが本編だと思って鑑賞していました。

内容については、先述の通り、成績優秀、品行方正の羽川という人間を深く掘り下げ、そしてその羽川の人間性を知り、羽川に対する気持ちの整理をつけながら、彼女に対する思いに決断を下す阿良々木くんを見ていくような内容と言えるでしょう。

そしてそれを演出する、シャフト独特の表現がやはり特筆すべきところだと言えます。
（初心者風情の私が制作会社がどうとか言ったらかなり生意気な表現になってしまいますが笑）


悲しいことですが、どうしてもシリーズものと言うのは前作と比較してしまいがちです。

その点で言うと猫物語は他作品に比べてシリアスパートが多く、少し物足りないような気がするのも事実でした。

かと言って、偽物語みたいにエロパートを入れられるのも困りもんですが･･･。

私にとってはギャグとシリアスのバランスという点からすると化物語がベストなのだと改めて感じてしまいました。

ただラストのシリアスパートは、物語シリーズ史上（原作が未読なのでアニメで放送されているシリーズのみになりますが）最も考えさせられるような内容でした。

全物語がアニメ化されることも決まっているらしいので、次回作も期待しております。

傷物語が待ちきれませんね！