ふりーだむ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
湯音ちゃんのとても可愛らしく、健気な姿と心優しきギャルリ・ド・ロアの人々の姿に癒された作品でした。
19世紀のフランス・パリの商店街「ギャルリ・ド・ロア」の鉄看板の店「アンセーニュ・ド・ロア」。そこに一人の日本人の少女が奉公に来る。名は湯音。一人異国に渡り、言葉と習慣に戸惑いながら、店主のクロード、その祖父オスカーのもとでのパリでの日常生活を描いた物語。
この作品を見終わり、思ったことは、風景など画がとても綺麗なのと、湯音ちゃんがとても素直で、可愛い少女だということですね。
物語自体も、異国の地に来た湯音と、クロード、オスカー、アリスなどの異国の人たちとの心温まる交流が描かれ、とても心地いい作品でした。
3話でのパリの雨上がりの夕暮れに番傘をさして橋の上に佇む湯音ちゃんの姿がとても綺麗で印象的でした。パリと番傘をさす和服の少女。言葉だけでは違和感がありますが、このシーンは見事にそれを融和し、実に見事に、そして綺麗に描かれていて、強烈に印象に残りました。
主人公の湯音ちゃんの笑顔や驚いた顔が、とても可愛らしく、そして健気な姿がとても良いですね。自分を連れてきてくれた店主の祖父オスカーや、とある事情で若くして鉄看板店を継いだ悩める店主クロードに気を遣い、掃除や料理、店番などをしている姿はとても可愛らしく、素敵でした。
ほかの登場人物も、父と和解できぬまま店を継いだ若き店主クロード。湯音との関係に戸惑い、日本の文化に戸惑い、苦しみながらも、湯音の健気な思いに触れ、心を溶かしていく。祖父クロードもその二人の姿を優しく、時に含蓄のある深く優しい言葉で二人を見守っていたのが良かったですね。
ブランシュ家のアリス、カミーユの姉妹も登場当初はもっとイヤミのあるキャラなのかな?と思わせながら、自由で真っ直ぐな思いを持つアリス、家柄のためにクロードへの思いを抑えているカミーユの姿も良かったですね。アリスも後半どんどん可愛らしく見えてきますし、終盤のカミーユとクロードの回想シーンもとても良かったです。
物語に大きな起伏もなく、淡々と日常を描いていますので、ARIAや夏目友人帳と似た感じがしました。とても優しい物語に先の2作を見た後同様、心が温かくなった気がします。
湯音ちゃんのとても可愛らしく、素敵な笑顔に癒された作品でした。また一つ良い作品に出会うことができて、とても嬉しい気分です。