ミコノス さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
うらやましい高校生活。Rank:B+
【ネタバレ注意】
<考察>
客観的にはまあまあな作品。
最大の要因は放送時期にあると思われる。
同時期(2012年秋)に放送が開始された”中二病でも恋がしたい”に視聴者の多くをもっていかれ、ストーリーが盛り上がってきたと思われる2クール目には視聴者があまりいない状態になってしまっていた。
2クール目からもあまり伸びを見せなかったのは主人公の異常な切れ具合にあると思う。中盤くらいから観られる、ツッコミでもないのに異常なくらいに大声を張り上げ、何に対してそこまでキレているのかがいまいちよくわからないのがこの作品の短所ではないだろうか。さらにOP,EDにあまり力を入れらていないようにも感じた。
その他にも有名なサムゲタン騒動(原作では青山七海が風邪のときにお粥を作っていたのに、TV版ではサムゲタンになっていた)や、国歌国旗消滅事件(同じく卒業式に於いて原作では出てきた国歌や国旗がTV版ではカットされていた。)など韓国に気を使っているように思われたのも原因の1つだろう。
<感想>
さて、感想に移らせて頂こう。考察では散々な事を書いたが、
私はこのアニメが大好きだ。愛している。
さまざまな批判もわからなくはない。しかしそんなものがなんだと言うんだ。空太が怒り過ぎ?そんなことはない。ゲーム企画制作中にナイーブな状態にも関わらず、才能という2文字の前で微塵も手の届かない所にいるましろを観れば、怒りたくなるのも当然ではないだろうか?努力は報われると信じて頑張っても結局才能の前には努力なんて無駄ではないのだろうか?そんな葛藤の中、日常生活を送ればそれは誰だって必要以上に、過剰に怒ってしまうだろう。批判に対しての個人的な意見はこの辺にしておこう。
この作品をなぜ好きかと問われたら、私は即答でこう言う。
うらやましい高校生活。
そう。この作品はこんな高校生活を送れたら楽しかっただろうな。こんな高校生活の一片でも体験してみたかったなと本気で思わされた。スケールは縮小されてしまうだろうが、自分が頑張っていれば似たような体験が出来たのではと思えた点が1版大きい。さくら荘の様なボロくても楽しい寮にも住んで観たかったし。みんなでニャボロンのような自分たちでしか出来なかった企画もやってみたかった。自分の目標に没頭し、それを支えられ、励まされ、応援され、アドバイスされ、叱られ、褒められたかった。一緒に頑張る仲間を逆に支え、励まし、応援し、アドバイスをし、叱り、そして褒め、共に喜びたかった。それにお祝い事の度に開かれる鍋パーティーは涙が出るぐらいうらやましかった。
酒ばっか飲んで、ちゃらんぽらんで、放任主義に見えるけど、実は誰よりも生徒想いの担任兼寮長の千尋先生のような人にいてほしかったし、何をしだすかわからないが、常に一生懸命で後輩想いの美咲先輩の様な先輩が欲しかったし、仁さんのような頼りになる人生の先輩のようで同じ悩みを分かち合える友のような先輩も欲しかった。夢に向かって共に邁進するななみんのような同級生も、自分の夢を既に叶えていて、相談に乗ってくれる恥ずかしがり屋の目標となる同級生も欲しかった。素晴らしい才能を持っていて何度も心を砕かれるけど、頭のネジがぶっ飛んでてどこかほっとけないましろんのような同級生も欲しかった。
全部が全部本当にうらやましかった。本当に本当にうらやましい。私もこの世界に入って彼らと共にもう1度高校生活をやり直したいと本気で思わされた。そのぐらい彼らの毎日はすごく楽しそうだった。自分がやりたかったかなりの事を代わりにやってくれていた。
だから私はこの作品が本当に大好きなんだと思う。
ラスト3話泣かしにかかってます。ティッシュボックスのご用意を。