. さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
本当の涙ってどんなものだと思いますか?
久しぶりに何度も観てしまった作品です。例によってまとまりの無い、長~~いレビューですけど、どうかお付き合いをお願いします!
でもね、本作品。正直1度観た時はあまり良い印象を持てなかったんです・・・。とっても評判の良いアニメで、みなさんのお勧めコメントもいっぱい。なのに素直に感動出来ない自分が居るわけです。これは一大事だと思いましたよ!で、何度も何度も繰り返し観て、自分なりに色々と考えてみたんです。
舞台は富山県の実在の場所。なるほど、どうりで風景描写が徹底している訳です。主人公は仲上 眞一郎君。造り酒屋のおぼっちゃま。で、そのお宅に才色兼備の美少女”湯浅 比呂美さん”と同居なんてしちゃっている訳です。あ、同居と言っても同棲しているとかでは無くて、ご両親を亡くされた比呂美さんを引き取っているっていう設定。この2人。幼なじみなんです。比呂美さん、ご両親を無くされて眞一郎君のお宅に引き取られてからは、色々とつらい事があったみたい。それに幼なじみの筈の眞一郎君になんだかよそよそしいんですよね。いつもとっても悲しそうな顔をして、そっと心の中で泣いているの。眞一郎君はね、そんな彼女の涙をぬぐってあげたい、癒してあげたいって思うんだけど、一歩踏み出す勇気が持てない、ちょっと弱気な男の子・・・。
彼の周りには1つ年上の幼なじみで”安藤 愛子さん”、そしてちょっと電波系の”石動 乃絵”さんと言うヒロインが登場しちゃいます。目がとっても印象的で綺麗な作画です。ヒロインのみなさんは全員とっても可愛いですよ! ここ注目ポイントですからね!
音楽はオープニングが「リフレクティア」riyaさんがボーカルのeufoniusさんですよ。エンディングは「セカイノナミダ」。結城アイラさんと言う方です。この二曲。とっても物語にマッチしていて、本当に良い曲!そして物語が大きく展開していく10話でタイミング良く掛かる挿入曲が「そのままの僕で」でeufoniusさん!この曲を聴くまでは絶対に観るのを止めちゃダメですよ。注目ポイントその2ですからね!
さてさて、ヒロインの一人 安藤 愛子さんは眞一郎君に何か思うことがあるみたい。意味深な発言をしちゃったりで物語の重要なキーになってきます。石動 乃絵さんはちょっと突拍子もない行動や発言が有り、周りからは色々と誤解されているみたい。彼女は最愛のお婆ちゃんを亡くした時、涙を無くしてしまったんだって・・・。ヒロインの比呂美さんはいつも泣いていて、そしてもう一人のヒロインの乃絵さんは涙を無くしてしまったので泣きたくても泣けない・・・。そう、本作品では「涙」が物語の大きなカギになるんです。
あ、そうそう主人公の眞一郎君は絵本作家を目指しているの。だから比呂美さんの事を思って詩を書いて、そして絵を付けて絵本を作っているの。それとね、乃絵さんとの出会いを通して、鶏の雷轟丸を主人公にした絵本も作ります。これがこの物語のもうひとつのカギ。
弱気だけど人のことを心から心配出来る主人公が、ヒロイン達との日常を通して、自分という物を変えていきます。
ちょっとづつ強く、そして男らしくなっていくのかな・・。
踏み出したくても勇気を持てない男の子・・・。自分の気持ちに素直になれない女の子。そして自分の運命を知っているが故に本心を押し殺して心で泣いている女の子。なにもかもが純真で、疑うことを知らない無垢な女の子。
本作品は主人公とヒロイン達との恋愛を飾ることも無く、そして美化することも無く、ありのままに綴っていきます。時にはヤキモチを焼いて、時は心にも無い発言をして相手を気づつけてしまったり、そして時には意地悪をしてしまったり・・・。本当に等身大の恋愛って言うのかな、そういうものを描いているのが本作品だと思います。
あ~そうか。等身大の恋愛を描いているからこそ、自分の恋愛に対する考え方を直接覗かれるような気分になっちゃうんだね。そして場面を見せつけられて、問いかけられるの。こんな場面の時、貴方ならどうしますかって?
そっか、だから私は最初観たときに少し引いてしまったのかな。それに主人公の出した答えは、私の出した答えとは少し違うかも知れない・・・。
本作品のエンディングではヒロイン達の涙が印象的に描写されます。その涙の意味はなんだと思いますか?うれし涙かな?悔し涙かな?それとももっと別の意味があるのかな?
そうそう、エンディングテロップではちゃんと流れますね。
「制作者」の所に”全てのtrue tearsファンの皆様”って。
うん、そういう事か! 最後にすっごいメッセージをもらった気になりました。
なるほど! やっぱりみんなが言う様に良い作品だったかも!