退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
大切な心は、中二病にあったんだ。
元中二病だった富樫 勇太(とがし ゆうた)は、中学卒業とともにその忌まわしき記憶を封印する。知り合いの誰もいない高校に進学し、順風満帆な日々を過ごしていく。・・・かに思われたが、実際のところ中二病は完治しておらず、時々、無意識のうちに中二病をこじらせていた。そしてある日、その瞬間を目撃した一人の少女と出会う。現在進行形で中二病をこじらせた少女、小鳥遊 六花(たかなし りっか)だ。彼女と出会ったことにより、勇太は、再び中二病と向き合う事となる・・・。
ダークフレイムマスターと邪王真眼との長きに渡る因縁についに終止符が打たれる!・・・というものではなく(あってなくもないような?)。作品のタイトルのような展開で、中二病でも恋をするんです。どんな形であれ恋って素敵なものですねー♪
「闇の炎に抱かれて消えろ!」のような、中二病をこじらせてしまうようなセリフのパロディネタも出てくるので、知ってると面白いですよ~。
ところで、中二病の意味は「思春期の少年少女による勝手な思い込みによる症状」ということらしいです。確かにそうかも。なんせ、人生経験がほとんどないですから。経験がないから、自分の理想を信じ、憧れを追い求めることが出来る。
でも大人になると変わるんだよね。経験から物事を判断して行動するようになるんです。社会の荒波に飲まれ、いつしか憧れはしょせん憧れだったと気付くようになる。僕もその一人なのかな。
でもね、これを見ていると、またあの頃の無邪気で憧れを抱いて生きた自分に戻りたいって思うようになっちゃったんです。思い返せば、恥ずかしいことばかりな奴だったけど、それでも昔の自分の方が、面白いし素敵な奴だったなあなんて思うんですよ。
中二病は世間で蔑まれているけど、本当は何よりも大切なものなんだなと、教えてくれる作品でした。
いつまでも忘れないでいたい心は、中二病に込められているのかもしれませんね。