無毒蠍 さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
理不尽な創造主の後始末をしてまわる仕事人たちの奮闘を描いた作品。
ということで今更ながらハルヒなる作品を視聴してみましたよっと。
視聴したのは俗に言う2009年版という一期と二期がごっちゃになったやつです。
なので一期と二期をわけて評価するのはややこしいのですが
ここでは一期の評価のみ書いてみようかなと思います。
まず視聴し終わっての率直な感想がハルヒを許容でき、
キョンの語りメインの構成に耐えることができなければこの作品は合わないと思います。
私もキョンの語りはともかくハルヒの理不尽さには結構ギリギリなところがありましたね。
ハルヒは作中でもまだ確定してるわけじゃありませんが、
願ったことを現実にしてしまう世界の創造主たる神のごとき力が
備わっているという疑念がもたれているのです。
しかも本人は無自覚…
この作品の要素としてハルヒのとんでも願望により実現してしまった事案を
キョンたちがあの手この手で処理していくというのがあるのですが
ハルヒのためにどこまで耐えられるかでしょうねw
個人的に私はハルヒのような理不尽で傲慢なヒロインが好きじゃないんですよ。
ハルヒは今生きてる世界がつまらないから無意識に自身が望む面白い世界に
つくりかえてしまうほどに
常に面白いことを探してるヒロインなのです。
しかしですよ、私から言わせてもらうと面白いほうがいいから面白いことを探してるなんて
そんな野暮なことをしてる人が一番つまらないと思う。
そういうのって自分から探すものなのかね、
面白いことが好きな人間が一番つまらないマネをしてるのが少し鼻につきました。
ハルヒほど強引で理不尽だと不思議ちゃんのレベルです。
言ってる事が理解不能…
まともに相手してあげてるキョンたちが逆に神様に思える。
物語の大部分がキョンのモノローグ気味の語りで構成されており最初は普通に視聴してましたが
不思議なことに後半になるとあきてくるんですよね。
一期はハルヒの憂鬱がピークに感じました。
それ以降は二期のあれも間に挟まり失速気味…
ハルヒの憂鬱ラストで発生した事件が一期では一番の山場だったので
後は山を下っていくだけという印象でした。
バトルシーンはあまりないのですが少ないバトルシーンはなぜか結構な力がはいってましたw
ハルヒの力の発動原理はよくわかりませんでした。
キョンたちがハルヒのご機嫌を損ねないように野球で勝てるようにフォローしてたんですけど、
ハルヒが願えば普通に勝てるんじゃないの?という安直な疑問にして核心…
実際ハルヒが願ってキョンは4番に選出されたらしいしそこは最後まで面倒見てくれよ、というねw
ひょっとしたらハルヒはキョンの活躍を軸としたSOS団の結束で勝利したかったのかな…
どこまで理不尽なんですかこの創造主は…
この作品の魅力はキョンたちの日常を守るための奮闘と、
それとは逆に単なる日常を過ごしていく日々を描いてる双方の塩梅かな。
日常を淡々と描写していく感じの構成なので何も考えずに見ることができるのは楽でいいかも。
ただ個人的趣向でいえばそういった作品は若干物足りないんですけどね。
2006年版を視聴してたらもっと評価は落ちてたかもしれない。
2006年版は時系列を意図的に改変してるらしいんですよ、
前後に発生した出来事とか気になっちゃうし私には時系列順が性にあってたと思います。
私にとってはハルヒが許容できるか否かで評価が変わる、そんな作品でした。
【B74点】