ろき夫 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
所々で勿体無さを感じる。
『童貞』野朗の『痛快爽快』復讐劇。
と、聞いて
チャラ男の理不尽な仕打ちにより愛する人を奪われた主人公が復讐を決意し、一部のリア充くそ野朗による一極集中型の恋愛ピラミッド構造を崩し、格差を排除していく。
そんな夢あふれたエンターテイメント!(^ω^)
…を想像していました。
けど、大幅に違いましたね…^^;
主人公の「ヴァン」は結構なリア充です。幅広い年齢層の女子に囲まれ、想われています。
(いや、童貞≠リア充。という式を勝手に成り立たせていた私が悪いんですけど…)
なんか燃えきれないですよねーw
けど、愛する人を殺害した敵への復讐に燃えるヴァンは周りの女性に目もくれません。
つ・ま・り…
『ヤレないのではない。ヤラないだけだ。』
…そういうポジションです。
童貞設定必要あったのか?w
物語にあまり関わってこないし、生かしきれてない気がしました。
それになにより、仇敵・カギ爪の男が復讐劇向けのキャラじゃないと思います。
温厚だけど何を考えてるのか分からない感情の麻痺した、話通じない異常者。
オリジナル7が強い忠誠心を抱くほどの奥深さも、魅力も彼からは感じられない。
ヴァンは熱い想いをぶつけてくるのに、話通じないから伝わらない。
なので感情が揺さぶられることもなく、彼の中でヴァンの存在が大きく意識されることもない。
それじゃあヴァンの想いが本当の意味で報われてる気がしない!
相手に苦しみを与えてこそ、脅かす存在になりきれてこその復讐なのに!
どちらかと言うと彼を守るセブンたちの方が苦しんでいたような…(-ω-;)
両者間に悲しいほどの温度差があり、復讐劇としてあまり盛り上がらないです。
ある意味一番不幸な復讐劇かも知れません。
ヴァンがかわいそう!
もっと別の形には出来なかったのかと観ながら思ってしまいました。
アニメのタイトルから剣と銃で激しく暴れまわる派手な肉弾戦を想像していたのでロボットメインのバトルというのは意外でしたが、音楽もカッコよく、迫力があり動きも良く楽しめました。
ヴァンの操る形状自在の剣など、斬新な武器のアイデアが良かったので肉弾戦メインにしてもアリだったと思います。
シリアスの間に挟み込まれるギャグも面白く、キャラの立ちも良い。
それだけに勿体無いな、という思いです。
オリジナル7は皆いいキャラしていたのでもっと掘り下げて欲しかったです。
どのキャラも使い捨て感が否めませんでした。もう少し救いがあっても良かったと思う。
尺の長さの割には説明や描写が足りず、曖昧な部分が多い気がしました。
なんか作品として中途半端な印象が残ります。
他の谷口監督作品に比べあまり目立たないのはそういった所にもあるのかなと思います。
総評としてはまあまあ楽しめたかなという感じです。
まあ、本来もっと軽いノリで楽しむ作品だとは思うのですが^^;
ちなみに一番面白かったのは3話『勇者は再び』
まさか感動して泣いてしまうとは思いませんでした。とても好きです。