「STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート](TVアニメ動画)」

総合得点
92.6
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19
ネタバレ

マルコサイン さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

近年まれにみる傑作SFアニメ

【人物】
岡部 倫太郎(主人公)
未来ガジェット研究所ラボメンNo.001。愛称は「オカリン」。重度の厨二病患者であり、自称では狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院 凶真を名のる。まゆりのために厨二設定を演じているらしいが、どうみても典型的な厨二病です。本当にありがとうございました。くわえてかなりのKYであり友人も少ないが、仲間に対する強い思いを知っていけば初見の印象など軽くふっとんでしまう。
彼のもつ運命探知の魔眼(リーディング・シュタイナー)という能力が作品のキーとなっている。

牧瀬 紅莉栖(ヒロイン)
未来ガジェット研究所ラボメンNo.004。愛称は「クリスティーナ」。本作のメインヒロイン。大卒で、17歳にして学術雑誌に論文が掲載される程の天才。実験大好きっ娘であり、電話レンジの実験を目の当たりにし、ラボメンとなった。隠れ@ちゃんねらーであり、自然と@ちゃんねる用語に反応してしまう程の重症。
彼女の死と世界線の変動に関わる因果関係が明かされていき、そのジレンマが物語のキモということでFA?

椎名 まゆり(幼馴染)
未来ガジェット研究所ラボメンNo.002。岡部の幼馴染であり、人質にして人体実験の生贄という設定。自称と一人称は「まゆしぃ☆」。「トゥットゥルー♪」という特徴的な挨拶を行う。天然ボケキャラであるが、周囲が気付かない阿万音 鈴羽の父親に関しては、いち早く気付いたりといった面もある。好物はバナナでありゲル状でも食べれる程。

橋田 至(スーパーハカー)
未来ガジェット研究所ラボメンNo.003。岡部の数少ない友人の1人で、高校からの付き合い。通称「ダル」。@ちゃんねる用語を日常会話で多用する特徴的な話し方をする。二次元の嫁がいるがメイド喫茶「メイクイーン+ニャン2」に頻繁に通って三次元に浮気している。SERNにハッキングできるほど技術に長けており、未来ガジェットの製作も担当する。

【物語】
主人公である岡部 倫太郎は秋葉原の雑居ビルの2階で、橋田 至、椎名 まゆりの総勢3名で未来ガジェット研究所という発明サークルを立ち上げ、世界の支配構造の変革や悪の機関と戦うための未来ガジェットなる発明に日々勤しんでいた。
ある日、秋葉原のラジオ会館で行われた中鉢博士のタイムマシン発明成功会見に対して、われわれ研究者の抜け駆けと称してまゆりと出向く。そこで弱冠17歳で科学誌に論文が掲載されるほどの天才少女、牧瀬 紅莉栖に出会うがラジオ会館内で叫び声を聞いた岡部が現場に向かうと血まみれで倒れている紅莉栖を発見する。そして、そのことを橋田へ携帯メールで送信すると眩暈に襲われ、ラジオ会館には人工衛星と思われる落下物が激突し、周辺は警察によって封鎖されていた。さらには周囲の人間とは記憶の齟齬が起こっていた。
どうやら、行ったはずの中鉢博士の発表会見は中止となっており、激突した人工衛星をまゆりと見に行ったことになっているようであった。岡部はその記憶の齟齬が組織による記憶操作かとも思ったが、これがシュタインズ・ゲート(運命石の扉)の選択かと納得する。
そして大学の単位取得のために岡部は橋田と共に講義会場に向かうが、血まみれで倒れていたはずの紅莉栖がその場にいた。確認のために橋田に送ったメールを見るが、何故かメールは1週間前に送られていた。
原因は、発明の1つである未来ガジェット8号機である電話レンジ(仮)が偶然にもタイムマシンとしての機能を備えていたことにより過去へメールを送ることができたためであった。
その結果として、世界線が変わり過去改変が起こり紅莉栖が死なないように世界が収束してしまったのである。
この記憶の齟齬により岡部は世界線が変動しても、通常デジャヴュ程度しか感じられないものが、記憶として維持することができるという運命探知の魔眼(リーディング・シュタイナー)をもつということが示され、物語の鍵となってゆく。
世紀の大発明と浮かれ、電話レンジンの実験を繰り返すうちに世界線変動が次々に行われ、結果として一見ささいな過去改変でもバタフライエフェクトにより予想外に大規模な影響をもたらしていった。
紅莉栖が死ななかった未来では、ただの研究機関と思われていたSERN(欧州原子核研究機構)が2034年に紅莉栖の協力によってタイムマシンを完成させたことにより世界にディストピアがもたらされ、更には改変された世界線の収束によって、まゆりが死ぬ運命にある。
彼女の死を阻止することが物語の目的となってゆき、紅莉栖の協力によって完成した過去の自分に記憶を送るタイムリープマシンを利用して岡部は過去改変を行ったメールの取り消しを行う。その過程で仲間達の秘密を知り葛藤をしながらも、まゆりの死を阻止するために岡部は進んでゆき紅莉栖ともしだいに思いわ通わせて行くが、最後の過去改変の取り消しをすれば紅莉栖の死ぬ世界線へと戻ってしまうことが分かり岡部は究極のジレンマに悩む。最終的には紅莉栖の願いもあり彼女を犠牲に元々の運命であったはずの世界へと戻すことを選択した。
しかし、元の世界線の未来では紅莉栖の死によってSERNはタイムマシンを完成させるに至らなかったが、タイムマシン開発は世界的な競争となり第三次世界大戦が起こってり、2036年には世界中の57億人が犠牲となってしまう。
人類を救う為には、紅莉栖を死なせない様に過去改変しなくてはならないと分かる。
しかし、狂気のマッドサイエンティストは57億人の為ではなく、愛する人である紅莉栖もまゆりも死なないアトラクタフィールドの干渉を受けない唯一の世界線であるシュタインズ・ゲート(運命石の扉)の選択を目指す。

【総評】
全24話もあるため、序盤は仲間達との日常などで物語の進展するテンポが悪く感じたりするかもしれませんし、中盤では岡部 倫太郎(主人公)が椎名 まゆり(幼馴染)の死を阻止するためにタイムリープをするという行程を何回も繰り返すところで物語が進展していないように感じられるかもしれません。
しかし、序盤での仲間達とのやりとりや中盤での幼馴染に対する強い気持ちを知ることこそが重要なファクターと考えることが妥当だと思います。
そこから主人公がいかに仲間達を大事に思っているかを感じ取れることができれば、そんな大事な仲間達の思いを犠牲にしてまで幼馴染の死の阻止を成し遂げるまでの葛藤と苦悩がわが身のことのように感じられます。
そして、終盤で犠牲になったと思われていた仲間達の思いを無かったことにしないために第3の世界線である運命石の扉を目指すところとか胸熱だろ常考。

投稿 : 2013/01/31
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サンキュー:

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