優馬 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
伝説だらけの作品 魅力ある個性の戦い 複雑な思いの交錯 2期
<はじめに>
7人の魔法使いとその魔法使いに使役する7人のサーバント、サーバントはそれぞれが何かの特性に特化した英霊であった。彼らが戦い、生き残ったものに与えられるのは聖杯。
この聖杯が持つ意味は、今や名誉になっていた。
そこに聖杯自体の能力である、すべてを叶える力にすがってでも、世の中を変えたいと願う男がいた。
男の名は、衛宮切嗣。彼が何故世界平和を願うのか、彼の生い立ちからの説明で明らかになる。
そして聖杯の持つ力とは何か?結果としてこの戦いで生まれたものは何だったのか。
<聖杯伝説>
サーバントの中で聖杯伝説に巻き込まれていた英霊がいた。名をアーサー王そしてランスロットだ。
聖杯戦争では、セイバーとバーサーカとして参加。
聖杯伝説の話はこうである。
アーサー王伝説ここでは、その中の円卓の騎士であるランスロット伝説と聖杯伝説が融合した話。聖杯の騎士は、聖杯城の王の娘エレインと騎士ランスロットの息子であるガラハッドであるが、アーサー王の円卓の騎士すべてが探索に向かう。そのうちガラハッドを含む3人が聖杯城で聖杯を見ることができる。ほかは探索の過程で脱落し、あるいは挫折して去る。ランスロットは聖杯城に到ることが許されるものの、グィネヴィアとの不義の愛が原因で、聖杯を見ようとした瞬間に倒された。ガラハッドは聖杯を奉じて聖地に至りそこで天に召される。
聖遺物には病気治癒などの奇跡をもたらすという信仰がある。伝説中の聖杯は、さらに通過すると音楽が鳴り美味な食事をもたらすなどといわれる。これをアーサー王伝説に含まれるケルト神話の色濃い影響のひとつを見る説がある。すなわち魔法の大鍋等の魔法の器の影響が聖杯へと収束されたとも考えるのである。
<登場人物>
◆衛宮 切嗣 声:小山力也 / 入野自由(子供時代)
本作の主人公。セイバーのマスター。「正義の味方」に憧れた理想主義者。聖杯に託す望みは「戦いの根絶」「恒久的な平和の実現」。 「魔術師殺し」と呼ばれる殺し屋。六代を数える魔道の血筋ではあるものの、魔術を目的を遂行するための手段としてしか見なしておらず、本来なら忌避される近代兵器も使用する外道の魔術師。聖杯戦争の切り札としてアインツベルン家の婿養子に迎えられた。 少年期に父親の研究が引き金となって起きた惨劇を繰り返さぬため、自らの手で父親を殺害した後、そのとき行った多数を救う為に少数を切り捨てることを絶対の信条として徹し続けている。愛情や友情を尊び、他者の喜びや悲嘆に共感する正常な感性を備えながらも、心と指を切り離して引き金を引くことのできる天性を持ち合わせたために、信条に従った生き方を続けるなかで罪の意識と喪失の痛みに苛まれ続けている。 戦いの醜さを目の当たりにしてきたため、戦争を始めとするあらゆる闘争を心から軽蔑しており、戦いを肯定し人々を戦場に駆り立てる「英雄」という概念を激しく憎悪している。自身のサーヴァントであるセイバーとは召喚前から性格的に相容れないと判断し、アイリと組ませ囮として使いその裏から奇襲する方針で召喚を決断していたが、それ以上に前述の理由から彼女を徹底して無視し、最後まで令呪による命令でしか声をかけなかった。調査した参加者の資料で言峰綺礼の経歴を知っただけで、綺礼の内心を見抜き彼の評価で最上の「危険」の評価を付け、最重要危険人物として常に注意する事になり、さらに内心では綺礼を恐れてもいた。
ワルサーWA2000とキャリコM950Aといった銃器、ナイフに爆発物などを用いた戦闘術のほか、背中に刻まれた魔術刻印に因り継承した「時間操作」を応用し、固有結界を体内に限定して展開し、自らの時間流を加速・減速させることで、通常の数倍の運動能力や時間遅延による状況の先延ばしを得る魔術「固有時制御(タイムアルター)」を使いこなす。但し世界からの修正に因り身体に相当の負担がかかる為に通常は2倍速か3倍停滞程度にとどめている。 切り札は魔術礼装として改造された銃トンプソン・コンテンダーから放たれる「起源弾」。切嗣自身の第12肋骨をすり潰した粉を霊的工程を以って凝縮し、弾丸の芯材とした概念武装としての側面も持つ魔弾で、これに撃ち抜かれた対象には切嗣の起源である「切断と結合」が発現し、不可逆の変質がもたらされる。特に対魔術師戦においては非常に効果的で、魔術的手段をもって防御した対象の肉体に循環する魔力を暴走させ、肉体と魔術回路を破壊し尽くし確実に再起不能ないし死亡へ追い込む。 戦争終盤に綺礼と相対し、令呪を利用した戦法に圧倒されるもアイリから受け取った「全て遠き理想郷」の回復に依る事で固有時制御を3倍速・4倍速と引き上げることで迎え撃ち、互いがとどめの瞬間に天井から零れた聖杯より溢れし泥を満身に浴びてしまう。そしてアイリの人格を被った『この世全ての悪』と対話する事になる。彼の願いを彼の持ち得る方法での峻別で最終的に愛する妻と娘しか残らない現実を見せられ絶望し、そして彼は2人を犠牲にする事で人類を救うことを選び殺そうとする。殺す中アイリに扮した『この世全ての悪』は怒り憎しみそして呪いを受けてしまう。 綺礼より早く意識を取り戻せた事でコンテンダーで背後から捉え、綺礼は譲れと要求するも拒絶し撃ち抜く。そして聖杯を巡り対峙するセイバーとアーチャーに居合わし、二つの令呪を使用し強制的にセイバーに聖杯を破壊させた。だが聖杯の泥が更に溢れ出し、それが原因で冬木大火災が引き起こされてしまう。火災の現場で嘆きながら生存者を捜すも悉く死体しかなく心が壊れる中、ようやく生存者の幼い士郎を見つけ出せた。生きていてくれたことを涙ながらに感謝し、そして彼にとって唯一救い救われた出会いだった。そして士郎を養子として引き取り、拠点として使った屋敷で暮らし始める。その後『この世全ての悪』の呪いによって魔術回路も8割方機能を失い肉体も衰弱していく事になる。聖杯を封印するべく、彼は龍洞に崩落させ封印する切嗣最後の魔術を施す。また士郎達に旅に行くと偽って何度かイリヤの救出に行こうとするも、結界に阻まれ突破できず会うことは叶わなかった。それから五年後自分の死期を悟る中、屋敷の縁側で士郎に何気なく正義の味方に憧れていたと話し、自分はもうなれないと語る。それを聞いた士郎に彼の夢を受け継ぐと言われ、彼は嘗てシャーレイの問いに答えられなかった自分とは違い士郎は大丈夫と思い「安心した」と呟き眠るように息を引き取った。享年34。
◆遠坂 時臣 声:速水奨
アーチャーのマスター。聖杯に託す望みは「根源に至る」。遠坂凛と間桐桜の父親。 火属性。宝石魔術を体得している。魔術師としての才能は凡庸だが人より数倍する努力を重ねてきた誇り高い人物であり、魔術師としての実力は第4次聖杯戦争においてはケイネスについで優秀である。凄まじい克己心を持つ本物の貴族といえる人物だが、揺るぎない信念ゆえに自らの方針・行動を自省したり他者の心情や状況を考慮することができず、肝心なところで足元を見ない先祖代々の悪癖を持つ。 魔道を奉じ、常識的な家族としての幸せを低俗と考える生粋の魔術師。自他ともに厳しく、愛する妻や娘を甘やかす事もない。自身の価値観と間桐家の実情への無知から、魔道に背を向けた旧友・雁夜に対しては激しい侮蔑を露にする。桜を養子に出した事は、魔術の天性の素質を持ちながら魔術師になれない桜の身を怪異や魔術協会から守るための自分なりの苦渋の選択であり、立派な魔術師へと成長させてくれると思い込み間桐の養子にした。しかし桜の現状と間桐の醜悪な内情を詳しく知らないまま下したその決断が雁夜との決定的な対立を招くこととなった。 聖杯戦争の監督役である璃正と裏で繋がり、万全の準備を持って聖杯戦争に挑んだ。サーヴァントであるアーチャーを「高貴なる者」として敬い、臣下の礼をとって接するが、アーチャーを含めたサーヴァントの規格外の能力や振る舞いに振り回される事になる。キャスター討伐後、聖杯戦争の最後に時臣は令呪を使って自分を殺すと綺礼に聞かされ時臣を見限ったアーチャーと共謀した綺礼の裏切りによって殺害される。
◆言峰 綺礼 声:中田譲治
アサシンのマスター。聖杯戦争の監督役である言峰璃正の息子。妻子がいたが、妻とは死別している。 聖堂教会に所属し、若くして代行者を勤めた実力の持ち主。第四次聖杯戦争の3年前(本来はありえないほど早い時期)に令呪の兆候が現われてからは、教会と遠坂時臣の思惑により魔術協会に「転属」して時臣の弟子となり、聖杯戦争時には表向きは対立を装いつつも、時臣を援護して勝利させる役を担うことになる。 代行者の用いる特殊な投擲剣・黒鍵の使い手であり、我流の殺人拳にまで昇華された八極拳の使い手でもある。非常に高い戦闘能力の持ち主。魔術師の家系でない事と後述の理由から全ての魔術の鍛錬を修了の一歩手前でやめてしまっている事から魔術師としては見習いの修了程度だが、治癒魔術に関してだけは師の時臣をも凌駕する能力を持つ(彼の魔術適性が「傷を開く」ことに特化しているため)。 普通の人間が美しさや喜びを感じる対象を、そうと感じることができない破綻者。しかし常人以上に道徳と倫理感を理解しているため自らの破綻と歪みに苦しみ、これを正すために代行者に任命されるほどの修身や、様々な試みに明け暮れたが、聖杯戦争に至るまでに何の成果も得られていない。聖杯戦争で衛宮切嗣に己に似た何かを感じ、執拗に彼を付け狙う。一方でアサシンによる諜報で無意識に雁夜だけ身内の事情まで突っ込んだ事を調べさせており、アーチャーにそれを「愉悦のための徒労」と指摘される。 彼の性質をいち早く見抜いたアーチャーに唆される形で終盤に共謀する。セイバー陣営とアーチャー陣営がライダー討伐のために条件付きの一時休戦協定を結んだ際にアイリから求められた代償で国外退去を求められた後、聖杯戦争を裏から操るために別れの礼を装って己の手で時臣を殺害し、彼と再契約した。更に監督役代理として暗躍し雁夜を使って自らの愉悦を追い求め、バーサーカーにアイリを拉致させる。アイリとの問答で切嗣が自分が求める人物とは正反対の人物だと知り絶望し激昂、アイリを殺害し聖杯降臨の儀を行う。自身の魔術回路は開発が充分でないために性能が悪く、故に聖杯戦争の最終局面の切嗣戦において切り札として令呪自体を魔力源として使用し術を高めるのだが、これが功を奏し彼自身知らなかった切嗣の起源弾を防ぎ(但し術が強制的に解けてしまう。)、彼との激闘を演じた。切嗣と同じく聖杯の正体に触れた、それが生まれることで迷いの全てに答えがもたらされると思ったが切嗣より遅れて目覚めた為に背後から銃(コンテンダー)を突き付けられるが、切嗣に聖杯を譲れ・殺すなと訴えるも、理解出来ないと拒絶され心臓を打たれて死亡する。だが聖杯の泥によってアーチャーが受肉した影響で命を永らえる。 聖杯の泥に触れたことで彼が住民が戦いの邪魔だから居なくなればいいと言う何気ない願いを聖杯が叶えてしまい冬木大火災を引き起こしてしまう。その光景を見て彼の葛藤の答えを過程を無視してただ答えだけを見せられ彼の有り様を悟る。そして答えに至った過程を求めるのだった
◆ウェイバー・ベルベット 声:浪川大輔
ライダーのマスター。19歳の青年。自身の貧弱な体躯にコンプレックスがある。聖杯に託す望みは「自分を見下した連中に己の沽券を示す」こと。 魔術師としては三代目であるがそれも名ばかりで、正式に魔術を学ぶのは彼の代が初めてという、お粗末な魔術回路を継承した落ちこぼれ魔術師。両親の死後、家財一式を売り払い「時計塔」の門を叩く。「時計塔」において自分の講師であるケイネスに他の生徒の前で馬鹿にされた事を根に持って偶然手に入れたケイネス宛の聖遺物を盗み出し、冬木の地で令呪を授かって無鉄砲に聖杯戦争に参加する。 独学で「時計塔」に入学を果たした自信から自らを優秀と信じて憚らないナルシストだが、一般人への催眠暗示すら完璧にはこなせない未熟で非才な少年。魔術師としての常識的な感性を備える一方、現代の技術の便利さを許容する柔軟性も併せ持ち、他の魔術師たちが軽蔑する機械、携帯電話なども使う。一方で栄養ドリンクと使い捨てカイロの値段に衝撃を受け、魔術師としてのプライドをどうしようもなく損ね、魔術師として生まれた時代の悪さについて考え込む一面もある。 宿代をケチるためにマッケンジー夫妻に自分が彼らの孫だと催眠暗示を掛け、夫妻の家に居候する。そのため、ライダーの能力と宝具もあってライダー主従の拠点は他の勢力に発見されるのに時間がかかり、尚且つ一般人の家であるため迂闊に手が出せなかった。 ライダーを制御できないまま彼に振り回されるが、ライダーの圧倒的な実力と持ち前の幸運、魔術師としての未熟さが手伝い、聖杯戦争を勝ち抜いていく。当初は自分が思い描いたものとは違う現実や自らの無力さに苦悩しながらも、ライダーの影響を受け次第に人間的に成長していく様になる。 聖杯戦争終盤においては、これまで一度も使うことの無かった令呪でライダーの望みそのものを命じて、事実上全て放棄。ライダーに対するマスターとしての権利を捨てたが、ライダーはなおウェイバーを友と認め、ウェイバーも臣下として、「生きて後世に自らの王の伝説を語り継ぐ」役目を負う。ライダーがアーチャーに倒され消えた後、アーチャーを前に「僕はあの人(ライダー)に生きろと命じられた」と怯むことなく言い放ち、臣下としての生き様を見せる。聖杯戦争終了後、しばらくの間マッケンジー夫妻の下に滞在し、ライダーの持っていた夢を追う準備をするようになった。 ライダーやアーチャー(勘違いにより切嗣からも)といった規格外の者からは賞賛されるものの、彼が本当に評価してもらいたいケイネスなどの普通の魔術師からは評価されない。本編中にもその片鱗を見せたが、「理論の解釈と再構築」、「他人の才能を見抜き、それを開花させ伸ばす」ことに関しては天才。ライダーとの短くも波瀾万丈な一時は人生への大きな糧となり、彼を成長させた。 『Fate/stay night』より後の時期にも生き残っている唯一の第四次聖杯戦争のマスターである。
◆ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
ランサーのマスター。時計塔降霊科の一級講師でロード=エルメロイという敬称で呼ばれる。魔術師としての経歴に「武功」という箔を付けるため、聖杯戦争に参加する。 九代続く魔術の名門アーチボルト家の嫡男であり、様々な功績を作り上げた天才魔術師。降霊科学部長の娘ソラウと婚約している。卓越した魔術師であることが、他人への優越であると信じて疑わない、時臣とはまた違ったタイプの典型的な魔術師。魔術師としての実力は第4次聖杯戦争のマスターとしては最強であり、切嗣以外で彼に勝てるマスターはいない。真っ当な社交性こそあるものの、名門出の天才でありおよそ挫折といった失敗が無かったためプライドが高く自分の非を認められない、疑り深くヒステリックで嫉妬深い性格。そのため、裏切りの伝承があるランサーの事を信じられず、また彼の言う騎士道も理解できない。ソラウには一目惚れしており、許婚となってからも頭が上がらない。 聖杯戦争のサーヴァント召喚・契約の仕組みを解析した上で、魔力の供給を婚約者であるソラウが、令呪を自らが受け持つ分担戦術をとる[注釈 24]。風と水の二重属性。降霊術、召喚術、錬金術に通じ、切札として魔力の込められた水銀「月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)」を駆使する。これはその質量を生かして武器としても防具としても扱える、変幻自在の魔術礼装である。 最初のキャスター討滅戦と平行して衛宮切嗣に勝負を挑むが、この際に切嗣の起源弾によって魔術師どころか一般人としても戦闘不能になったため、マスターの権限と令呪をソラウに強引に奪われる。その後急遽アーチボルト家の財を投じて日本の人形遣いに腕の機能だけを回復してもらい車椅子で移動できるようになり、言葉巧みにキャスター討滅の報酬として令呪(一画のみ)を獲得して戦線に復帰すると共に、他のマスターへの令呪獲得を阻止するため璃正を銃殺する(銃を使用したのは切嗣に対する復讐心から切嗣の仕業と仕向けるため)。しかし、切嗣にソラウを人質に取られてしまい、憤りでランサーに八つ当たりしながら再び契約を持ち掛ける。ランサーを従え再びセイバー陣営に挑むのだが、瀕死の状態のソラウに銃口を向けた切嗣からギアス契約を持ちかけられる。その内容は「全ての令呪とサーヴァントを手放せば衛宮切嗣はケイネスとソラウにいかなる危害も加えられない」で即ち敗北を意味するのだった。それでもソラウを救うべく彼はそれを受諾し獲得した唯一の令呪を行使してランサーを自害させるのだが、その直後に自らもソラウ共々、舞弥に狙撃されてしまう。だが即死に至らず、苦しむ中切嗣に介錯を請うも切嗣は殺せない契約だからと拒否される。それを見かねたセイバーによって首をはねられ死亡する。
間桐 雁夜 声:新垣樽助
バーサーカーのマスター。『Fate/stay night』の間桐慎二の叔父にあたる。 魔術の素養に関しては兄・鶴野より上でありながら、臓硯の支配する間桐の家と間桐家固有の魔術を嫌って11年前に出奔、以来フリージャーナリストとして海外を飛び回り一般人として生きてきた。幼馴染であった禅城葵に好意を寄せていたが、彼女を幸せにできるのは自分ではなく遠坂時臣だと信じたため、思いを告げることもなく身を引いた。偶然、時臣が下の娘・桜を間桐の家に養女として出したことを葵から知るや否や激昂、桜を救いだすことを目的に間桐の魔術師として聖杯戦争に参加。葵の悲しみと桜の惨状をもたらした時臣を憎悪する。 今まで魔術の鍛錬を積んでこなかったため、体内に「刻印虫」を宿すという処置によって即席の魔術師となる。その代償はあまりに大きく、命を大幅に削られて死人のような容貌となってしまい、半身不随で食物の嚥下も不可能という状態。魔術を使うだけで文字通り血を吐くほどの苦痛を伴い余命もせいぜい数週間しかないと宣告されている。 キャスター掃討戦の裏で時臣に戦いを挑むも惨敗し、重度の火傷を負い瀕死になるも綺礼によって蘇生され、間桐邸の前に運ばれて放置され、臓硯から、桜の精を吸った虫を飲まされる。終盤、綺礼によって時臣殺害の犯人に仕立て上げられ、それを葵に痛罵されて暴走し、葵の首を絞め昏倒させ、彼女を再起不能に追いやる事となった。その後、バーサーカーの宝具発動によって魔力を全て吸い上げられた挙句、刻印虫も食い尽くされる。戦後は奇跡的に生還するものの体が持つはずがなく、最後の執念と贖罪で桜の下まで辿り着くが間桐邸の蟲蔵で桜を救出し、葵と凛のもとに返し彼自身も家族へと迎えられる幻想を見ながら横死。その骸は桜の目の前で蟲に喰われ、その凄惨な様を目の当たりにした桜の心を、更なる暗中へと導く結果となる。
雨生 龍之介 声:石田彰
キャスターのマスター。「死」を知るために殺人を行うシリアルキラー。外見は優男。 殺害方法にマンネリを覚えた頃、実家で見つけた古書の記述通りに儀式を行い、偶然キャスターを召喚する。その際に龍之介の魔術回路も開放された。雨生家に伝えられていた異形の力は、知識としては忘れ去られたものの、魔術回路は一族の血によって受け継がれていたようである。 キャスターを殺人の師と仰いでいる。「神は人間賛歌も絶望も等しく愛しており、故に礼賛も冒涜も信仰として受け止め、そんな世界を延々と創り続けているのだから、この世界は神の愛に満ちている」という独自の哲学を持っており、神に絶望したキャスターをも敬服させた。キャスターが「海魔」を召喚した際、海浜公園で野次馬に混じって見物していたところを切嗣に狙撃され、はじめて実感できた「死」に満足して死んでいく。
<ストーリー>
日本の地方都市・冬木市では、七組の魔術師(マスター)と使い魔(サーヴァント)による「聖杯戦争」が繰り返されている。1990年代の初秋、四度目の聖杯戦争がはじまる。主人公・衛宮切嗣は、名家アインツベルンの委嘱を受け、セイバーのサーヴァントを召喚し聖杯戦争に身を投じる。彼の目的は聖杯による世界平和の実現であった。
英国からは二人の魔術師ケイネス・アーチボルトとウェイバー・ベルベットがランサーとライダーを、冬木からは遠坂時臣とその弟子・言峰綺礼がアーチャーとアサシンを、間桐雁夜がバーサーカーを、それぞれ召喚して参戦する。最後のサーヴァントであるキャスターは一般人・雨生龍之介によって召喚される。
切嗣はセイバーを陽動として扱い、銃火器を用いた隠密戦による他のマスターの抹殺を目論む。互いに不信感を募らせながらも、切嗣とセイバーはキャスター、ランサー、バーサーカーを倒す。
一方、遠坂の陣営では裏切りが発生する。アサシンを失った綺礼がアーチャーの教唆によって時臣を殺害し、アーチャーとの再契約を果たすのである。綺礼とアーチャーは強敵ライダーを退ける。
残ったマスター同士の対決において切嗣は綺礼を倒し、聖杯を手にする資格を得るが、土壇場で考えを改め、セイバーに強いて聖杯を破壊させる。聖杯から溢れ出した力が冬木市街の一部を破壊して大火災を引き起こす。
全てを失った切嗣は、火災から救出した少年・士郎を養子に迎え隠棲しひっそりと衰弱していく。一方、綺礼とアーチャーは聖杯によって蘇り、聖杯を逃したアインツベルン・遠坂・間桐の三家は次の機会を切望することとなる。禍根と因縁は残り、第五次聖杯戦争における結実を待つ。
題名 <全25話>
Fate/Zero 2ndシーズン
14話「未遠川血戦」
15話「黄金の輝き」
16話「栄誉の果て」
17話「第八の契約」
18話「遠い記憶」
19話「正義の在処」
20話「暗殺者の帰還」
21話「双輪の騎士」
22話「この世全ての悪」
23話「最果ての海」
24話「最後の令呪」
25話(最終回)「Fate/Zero」
<視聴済み レビュー>
人とサーバントが協力して戦うのかと思えばそうでもなくお互いがお互いの対峙する相手が別でも戦うことがある。
協力というより個人戦どうし、どちらかが死ねば終わりという戦いだが、人が死んでもなおサーバントは生きていたりするから召喚した人との契約ではないらしい。
サーバントと召喚した人が仲が悪かったりもする。
戦いが混沌としてくる中盤から終盤はドロドロとした殺し合いが多い、その中で一部のサーバントは、サバサバとした感じがあるのがせめてもの救いかもしれない。
結果として誰も救われないまま次の聖杯戦争へと導かれていく