ツキ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ドンペリ入ります
ギャルゲーへの愛情とその腕前から「落とし神」と称される主人公がそのノウハウを活かしリアルの女の子達を恋に落とすストーリー。
なによりも設定が非常に面白いですね。女性キャラが主人公に恋をしちゃうってのが一般的な学園ものであるのと比べ、この作品は恋を「する」のではなく恋を「させる」のが目的。主人公の元々の人間性や魅力で女の子が惚れ、そこからの恋愛模様を描くのではなく落とすことのみに注力します。
用はやってることはホストと一緒ですね。相手の性格等を見抜いて落とすべくして行動に移る。それによって女の子の心のスキマを埋めるってのは随分皮肉だなと感じましたが、攻略された女の子の{netabare}記憶がなくなる{/netabare}のはせめてもの救いですね。ここ一番では主人公の魅力に惹かれるってのも救われる演出でした。
設定だけでなく主人公のキャラも良かったです。「リアルはクソゲー」というだけあって、各女の子によって攻め方は違うものの基本的にローテンションなノリなのがリアルには一線を引いてる感じがよく表れていました。
三次元に希望を持たないというネガティブっぽいキャラ設定なのに、自分に自身がないとか引け目があるとかでなくあくまでも切り捨ててる感じが良いですね。罪悪感なく女の子を攻略しに掛かってるのも納得です。
二次元が全てという彼が頬を赤らめるシーンに関しても「三次元なのに不覚にも…!」って感じなのでしょう。分かりにくい例えで申し訳ないですが、私自身が「メガネ属性ないのにちょっと萌えちまったじゃねぇか!」みたいに思うのと同じ感じ?
なのでそこには恋愛感情は発生しません。
まあ中には二次元キャラを本気で好きになっちゃう人もいるようです。知ってます?とLOVEるのヤミちゃんが好きすぎて背中にタトゥー入れたツワモノ。お前ヤミちゃんと引き換えに失うもの多すぎんだろとか思いますがその愛の垣根を越える人もどうやらいるようです。その勇士を見たい方は「ヤミちゃん タトゥー」でググれば一発で出てきますw
そんな感じなのですが、基本的には女の子を数話に分けて攻略するだけの単調な展開なので少々飽きやすいかもです。魅力で引きつけるには攻略する女の子のキャラはちょっと弱いし、キャラ同士の掛け合いも主人公、メインヒロインであるエルシィ、攻略ヒロインの三人が基本セットになってるのでモブキャラが光るって場面が殆どありません。なんぼでもモブが出てきても違和感の少ない学園ものなのにこの辺りは勿体なかったかもです。
{netabare}恋に落ちてからの恋愛描写は一切なく目的を達成したら次の女性キャラの攻略。{/netabare}この完全割り切り型なのは1クール作品に非常に合ってると思いました。テンポ良く展開されています