hiroshi5 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
オリジナルなんだけど、色々含め過ぎちゃってオリジナリティーに欠けてる。こりゃ、もっとテーマ絞った方が良かったんじゃないでしょうか^^;
これは何て言うコードギアスですか??と思わず問いたくなるぐらいにコードギアスに似ている。
この作品を簡単に説明すると、コードギアスにマクロスの歌要素を絡めて、昔から使われている人類の進化とかいうテーマを扱った作品です。
色んな要素をぶっ込みまくっている割には物語を上手く纏められているけど、何と言うか・・・もうお腹いっぱいです^^;
非常に残念なことに先に「さくら荘のペットな彼女」のましろを見てしまっている為、いのりと声が被って感情移入がしにくかったです(汗
声優はいのり役の茅野愛衣は初め、かなり豪華なメンツとなっており、作品内でのマッチ感も素晴らしいかった。
作画は、流石はproduction I.G.といったところ。独特な世界観を明確なイメージで滞り無く表現することが出来ていた。
特にヴォイドのデザインやその能力の演出はきめ細かかつ独自性もあって良かった。
音楽についてはEGOISTファンにはたまらん内容でしたね。まぁ私は別にEGOISTファンでも何でもないんですけど、それでも普通に良い歌だと思いました。
OSTもかなりのデキで、この作品に掛ける想いの重さを実感できた。
問題はキャラ。結構リアルに描いているせいか、なんというか見ている側が求める展開に中々発展しない。特にいのりだったり綾瀬の内面説明が欠如しているように思えたんだよな〜。
しかし、このぶっ込みカオスコンテンツを22話で完結させなければいけなかったのだから、これが限界かもしれない・・・とも思う。
この作品、ある意味色んな作品を見ている時間がない人にオススメかもしれない。
何度も言うが物語の運び方やメッセージ的内容に関してはコードギアスとほぼ同じ。
登場するキャラもポジション、性格ともに「コードギアス」に登場するキャラに凄まじく類似している。主人公の葛藤とかも同じく、ルルーシュのものと同じ。
独自設定のキャンサー化は「亡念のザムド」の石化と一見まったく違わない。(これは本当にビックリする程似てる)
人間の心を物質化して、新しい新時代を築こうってテーマも1998年の「serial experiments lain」でほぼ完結していまっている。しかも、このテーマに関しては「serial experiments lain」の方が完成度と現実味がこの作品より高い。
「Guilty Crown」では遺伝子組み換えを優勢の人間の新しい時代を作ろうって感じなんだが、「serial experiments lain」では脳とネットをダイレクトで繋げることで心を主観的に理解する、いわば肉体からの解放をテーマにしていた。
また、アポカリプスウィルスを抑える時に使われた「歌」という発想はマクロス、特にマクロスFに似ている。
そして、王やリーダーとして資格を問うという部分ではFate/Zeroのセーバーやイスカンダルの葛藤に酷似している。
正直、他の作品から取って来ているであろう部分は本家には敵わないが、纏めてこれだけの要素を見れるのは多いに利点があると思う。
それに、物語自体はそれなりに面白い。
アニメ初心者の人や時間の無い人にはオススメできる作品だ。
それにしても、Guilty Crownとは素晴らしいネーミングセンスだと思う。コードギアスなんかよりも全然良い。
罪という部分も王冠という部分もきっちり話に含めているし、内容と関係あってこそのタイトルだと思う。