Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人間味溢れる狼の神さまが行商人と織り成すファンタジー物語
この物語は、狼の耳と尻尾を持つ少女で麦の豊作の神様として崇められてきた『ヨイツの賢狼』ホロが、旅の青年行商人クラフト・ロレンスと、ホロの故郷を目指して旅をしていく・・・というものです。
神さまの存在の意義って何だろう・・・?
ホロは麦の豊作の神さまでした。その土地に根付き、その土地や民のために尽くす神さまに対し、民は収穫祭などで神さまに今年の豊作のお礼と来年の豊作のお願いをする・・・神さまは、この当たり前の循環があって成立するのだと思います。
一方で、科学の進歩は私達の生活に様々な恩恵を与えてくれますが、神さまの居場所は減っているのかもしれません。
物語の冒頭から考えさせられました・・・^^;
『賢狼』ホロは、狼の耳と尻尾を持っていますが、とても真っ直ぐで可愛い女の子です^^
普段はツンデレ系ですが、彼女のこれまでの生い立ちが成せる技なのでしょうか・・・感情がとても豊かなのです。決して経験・知識に基づくものだけじゃない、温かな人間味を感じさせてくれます。
そして、神さまだって万能じゃなく・・・守るため、自らの犠牲だって厭わないんです・・・その先にはお互いの信頼があるのですけどね・・・^^
大切な人が挫折した時、自分ならどうするだろう・・・何ができるだろう・・・
相手が見守っていて欲しい時、ちゃんと見守っていられるだろうか・・・
相手が助けを求めたとき、ちゃんと手を差し出せるだろうか・・・
などと、自分目線で色々考えられる作品だと思いました。
この作品は、第12回電撃小説大賞の銀賞受賞作品ということもあるからだと思います・・・ストーリーもしっかりしていて、とても見応えのある作品でした。
続きが楽しみです^^