maruo さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この作品の面白さ(稚拙な考察含む) B
原作未読
2周目見終わってからレビューを書こうと思っていたのですが、2周目を途中で断念しました。
理由は物語が面白いと思えなかったことです。
これだけ多くの方が面白いと言っているにも関らず、敢えて反対のことを言うのですからケンカを売っているようなものです(いや、売ってませんよ)。
改めて説明する必要もないのかもしれませんが、この作品は時系列がばらばらに作られています。
しかも、最初の方に違った時系列の話を置く(喰霊-零-方式)とか、放送回ごとに時系列をばらばらにする(人類は衰退しました方式)とかいう生易しいものではなく、ほんの数分で時系列・舞台が変わるという細かさです。
例えるならば、それはまるでジグソーパズルのピースのようです。
従って、少しでも気を抜いていると、あっという間に話が分からなくなります。
視聴者は、高い集中力を持続させつつ見ることを要求されますので、ほかの事をしながら見るのはおよそ不可能でしょう。
途中まではピースが余りにも多く、非常に困惑させられるのですが、丹念に見ていれば、物語の終盤に向けて次々とピースが繋がっていきます。
それがどれほどの快感をもたらすのかは多くの方がレビューで語っているとおりです。
ここで私が疑問に感じたのは概要次のとおりです。
これは、ジグソーパズルを組み立てる作業と、それを完成させた快感に似ているということです。
ジグソーパズルには絵柄がありますが、これが本来の物語と言えるでしょう。
パズルを組み立てるのが楽しいと思う人にとっては、この作品はかなり楽しめると思います。
ただ、出来上がった絵柄(物語自体)こそが第一で、パズルに興味がない人にとっては、どちらかというと苦痛の方が大きいように思います。
つまり、この作品は、以下の1)を目指して作られたものであり、大方それは成功しているのですが、人によっては2)のような効果をもたらすということです。
1)物語自体+パズルのような演出=総合的な物語の評価
2)物語自体-パズルのような演出=総合的な物語の評価
で、私の場合ですが、上記のいずれでもなく、
3)物語自体=総合的な物語の評価
となった訳です。
私の感覚では、この作品はパズルのような演出に負っている部分が大きく、物語自体に大した魅力を感じることができませんでした。
その結果、冒頭の述べたように、物語が面白いとは思えなかった、という結論に至りました。
1周目の最後で薄々気づいてはいたのですが、2周目を見ている途中で確定的になったので視聴を止めた次第です。
ただ、どうやら私のようなのは少数派のようですので、視聴を勧めないという訳ではありません。
勿論、物語だって十分に面白いよ、という方も大勢いらっしゃると思います。
物語をパズルのようにばらす演出は斬新ですし、魅力的なキャラの数々、劇中音楽の素晴らしさなど、プラス評価できる面の方が多いです。
OPも素晴らしいと思っていますし、他の方にも一度は見てもらいたいと思える程のものです(元ネタがあるようです)。
★の数と独自評価(S、A,B、C、D)が一致しないという典型的な作品となりました。