「K(TVアニメ動画)」

総合得点
76.8
感想・評価
1510
棚に入れた
8631
ランキング
670
★★★★☆ 3.7 (1510)
物語
3.4
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

優馬 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

優馬抜刀! ヴァイスマン偏差13 <13話最終回視聴済み感想>

<はじめに>

たった一言のタイトル「K」よく見ると裏表の文字が見える。
設定は、現実と少し違う歴史を越えてきたちょっとだけ未来の日本。
そこには7人の王がいた。
この作品の断片を使って補足しながら歴史を構成してみようと思った。
現実の世界と作品の世界観への変化点はどこか・・・9話によりそれが見えてきた。


異なる視点で評価するなら
イケメンだらけで見ているだけでも華やかなアニメ

男から見てもかっこいい 特に 「・・・抜刀!」

なぜなのかはわからないが、これはなんだか新選組のイメージがある。



<現実の歴史から>

第二次大戦時にドイツ軍はアドルフ・ヒットラーの命令により不思議な力を追い求め、征服した各地で遺跡の発掘および各種Oパーツの解析を行っていた。
映画「インディジョーンズ」にもそういった背景を描写として組み込んでいる。
現実的に神の力なのか悪魔の力なのかそれとも過去にいた宇宙人のものかは別として、圧倒的な力の取得を急いでいた。
連合軍の資本力や生産力の違いに長期の戦いは向かなかったため、一方で核の研究を急ぎながら、一方では未知の力の取得も行っていたという話を元にしている逸話である。
本当はどうかはわからないが、遺跡の発掘は本当に行っていたようだ。
単なる金品取得、資金の調達のためなのかもしれなかったがそれは、先の話のように不思議な力を求めている話として作られた。

<作品と現実の接点>

今作の歴史は、第二次大戦中に発見された不思議な力を持つ石版の解析がひとつのカギであった。
1945年アドルフ・K・ヴァイスマンは、この遺跡の解析を行い、不思議な力の解明から世界平和への模索を行っていた。
実験に立ち会っていたのは、旧日本国軍中尉。
(ひょっとして彼が黄金の王権者?かもしれないが、その誕生と関係していることは間違いないと思える)
中尉は石版の持つ特殊な力を超人軍団が作れると認識したのだが、ヴァイスマンは、みんなが幸せになると言った。
この研究施設がある地区に、連合軍の大規模な空爆が行われ、遺跡はかろうじて無事だったものの、ヴァイスマンの姉は死亡する。
その悲しみから石版の近くにいたヴァイスマンが世界最初の能力者として覚醒する。
これが銀の王権者、全ての始まりの王である。

<作品の過去の時代>

その後遺跡は日本へと移動し、ヴァイスマンはその力を使うことなく世界と決別する。
自己の力で若さを保ち続け、世界を監視するものとして飛行船に乗っていた。
石版により日本には7人の王権者が目覚めることになる。
王権者は石版から選ばれるものとなっており、本人の性格などは関係ないとされているため、邪悪な性格の持ち主でも王権者になりえるとされている。
よって、先代の無色の王は、死に際に側近の夜刀神 狗朗に、次に覚醒した無色の王の資質を見定め、これが邪悪なら誅せよと命じていた。
彼が、伊佐那 社に近づいた理由は、これである。

<7人の王権者>

7人の王とは、この作品の原作者が7人組の覆面作者であることと何か関係があるのかと模索してみたが、関係性は不明。
わかっている事象から
第一王権者・白銀の王:アドルフ・K・ヴァイスマン
第二王権者・黄金の王:國常路 大覚
第三王権者・赤の王:周防 尊
第四王権者・青の王:宗像 礼司
第七王権者・無色の王:三輪 一言(死亡)
第五・第六王権者の詳細は不明 
緑の王がいるらしいことだけわかっている

王権者が死亡するとその次に同じ力を持つものが覚醒するらしい。
王を喚ぶ石盤:ドレスデン石盤といい 王権者の持つパワーの元になっている。
「ダモクレスの剣」:王権者が本気で力を使うときにその空中に具現化する。
王権者はパワーを利用する器的なものであり、その限界を越えることで消耗していく、消耗の度合いを超えたとき、もしくは力を暴走させたときに、空中に具現化した巨大な剣が地面に落下して爆発する。
1945年のねずみの実験での爆発からも、実験でそうなるという予測は出来ていたと思える。
この爆発を「ダモクレスダウン」といい、この威力があまりにも大きいためそれを阻止しなければならない。
過去に暴走し爆発した例として「迦具都クレーター」というものがあるが、当時は南関東を中心に、半径数十キロに被害が及び70万人以上が犠牲となったといわれる。

<王権を利用したチーム:通称クランと呼ぶ>

吠舞羅(ほむら):赤のクラン 
 赤の王周防尊に率いられるチーム
セプター4:青のクラン
 青の王・宗像礼司が室長を務める、対能力者治安維持組織。
「ダモクレスダウン」を防止するため、暴走すると危険な赤の王を捕まえたり、赤の王が怒る元になった映像からその本人ではないかということで 伊佐那 社を捕らえようとする。

<作品のあんない>

MBS 10月4日スタート 毎週木曜日 25:30~
TBS 10月5日スタート 毎週金曜日 25:55~
CBC 10月5日スタート 毎週金曜日 27:05~
AT-X 10月13日スタート 毎週土曜日 20:30~
BS-TBS 10月13日スタート 毎週土曜日 24:00~

<タイトル>

K 製作発表会 WHITE&BLACK
1話「Knight」
2話「kitten」
3話「KITCHEN」
4話「Knock-on effect」
5話「Knife」
6話「Karma」
7話「Key」
8話「Kindling」
9話「Knell」
10話「Kaleidoscope」
11話「Killer」
12話「Adolf・K・Weismann」
13話(最終回)「King」

OP/ED
オープニングテーマ「KINGS」angela
エンディングテーマ「冷たい部屋、一人」小松未可子

「K」声優
佐那社:浪川大輔
夜刀神狗朗:小野大輔
ネコ:小松未可子
周防尊:津田健次郎
宗像礼司:杉田智和
櫛名アンナ:堀江由衣
草薙出雲:櫻井孝宏
八田美咲:福山潤
鎌本力夫:中村悠一
淡島世理:沢城みゆき
伏見猿比古:宮野真守
雪染菊理:佐藤聡美
十束多々良:梶裕貴
アドルフ・K・ヴァイスマン:柿原徹也
國常路大覚:飯塚昭三


<現時点で思うこと>

「K」とはアドルフ・K・ヴァイスマンの「K」なのか・・ならばすべての鍵は彼が握っていると思える。
9話で彼の死亡が確認されているが、本当に本人なのかは不明である。
誰もが疑問に思うのは、佐那社がヴァイスマンの若いときに似ている(声や姿)と想像できること。
ネコがなにやら隠れて何かの指令を受けて動いていないかと思えること。
誰かの作為的な行動により、暴走による爆発に進んでいこうとしているのではないかと思えること。

最後に、王権者が爆発する際に近くにいた王権者が連動して爆発すると言う理論がある、ゆえに赤の王により青の王の連動爆発という線も忘れてはいけないと思う。


◆10話まで視聴、追記

<ダモクレスの剣 歴史的故事と作品での話>

栄華の中にも危険が迫っていること。シラクサの王ディオニシオスの廷臣ダモクレスDamoclesが王位の幸福をほめそやしたところ、王が彼を天井から髪の毛1本で剣をつるした王座に座らせて、王者の身辺には常に危険があることを悟らせたという故事による。

王が本気で力を振るうと、その上空に顕現する物体。王の力や危険性の象徴。 ドレスデン石盤から力を引き出しきることでダモクレスの剣が落下することを王権暴発、ダモクレスダウンなどと呼ぶ。 別の王が巻き込まれ、暴発連鎖が起きることもある。ダモクレスダウンは王を即死させることで回避できる。 赤の王・周防尊の剣は現在暴発寸前にまで崩壊し始めている。

<ヴァイスマン偏差>

一定数を越えるとダモクレスの剣が出現する。王の能力の使用容量。 劇中世界では1944年、ドイツで定義、計量、理論化された。ヴァイスマン理論と呼ばれる。(ヴァイスマンは白銀の王)

<無色の王の特性>

代が変わるごとにその持ち得る能力には違いがあると言われている。
先代の無色の王、三輪 一言の能力は未来予知であった。
本来は、色=能力は基本的に人が変わっても同じ特性となる。
無職とは色による固定特性がないことを表しており、カードで言えばジョーカーのような存在であると言われている。
(作中での会話より)

<ストレイン> 吾輩は猫である ネコの正体は?

ストレインとはクランに所属せず、生来の特殊能力を持つ者の事。王のなりそこないであるとされる。 人間以外の動物のストレインの例もある。

ネコはストレインだと言われており、自らを中心とした特定範囲の人間の知覚・認識に一度に干渉できる認識操作の異能を持つ。その能力を用いて伊佐那 社の周囲の人間や彼自身の記憶を操作し、学校生活に溶け込ませていた。能力はロボットの視界などの機械類には及ばず、距離が離れれば知覚操作も解除されてしまう。

ネコは、一方でシロと言われているが、白銀の王もしくは、白の王(いるのかは不明)との接点があるのか現時点では不明だが彼女の行動が、キーになっていると思われる。


◆10話視聴 レビュー

いよいよ赤の王のダモクレスダウンが迫ってきた状況の中、青の王との距離感が近くなってきた。
ダブル爆発の可能性も秘めているままストーリーは流れる。

もし、赤の王の暴発を予知していたら、それが避けられないと知っていたら、止む終えず一番被害の少ない場所で爆発させるしかないと考えるとひとつの考えが浮かび、さらに、ならば爆発せずに済む方法はないのかと模索するということも考えられる。

伊佐那 社が赤のクランの重要メンバーを殺害したことにより、彼が拠点とする葦中学園高等学校(学園島)がポイントになってくる。
そこは都市部から離れた場所にある学園島、ネコがそこから動きたくないこと=伊佐那 社もそこにいるし、彼を狙う人もそこにいくことになる。

一番被害が少なく済む可能性を予知ができる無色の王の能力により策略的に模索していたら・・・・また、最後は爆発しないで終われないかという模索もあるかもしれない。

考え過ぎかもしれないが・・・誰かが策略的に展開をあやつると考えてみる・・・・そういうことを考えるのが楽しい作品でもある

◆11話「Killer」

ここへ来て謎の多くが発覚した。

ヴァイスマンはやはり佐那社であった。これは予測の範囲である。

何らかの形で赤のクランと問題を起こさせるようにしくんでいた。これは事実からそう仕向けていたのは、戦略的に効果的であったからだろう。

赤のクランが動けば青のクランも動くことによりクランどうしがぶつかることになる。これもすごく当然である。

しかし、どさくさに紛れて事態をややこしくするために青の王を狙ってみたり、赤のクランメンバーを狙ったり、不死身なのに白銀の王を狙ったり、(ひょっとして意識を戻すための仕組み??)、周りの関係を悪くして戦争に持ち込もうとしている。

刻々と迫るダモクレスダウンも気になるところ。

今回の敵は操る能力があるのだが殺傷力がないために。
ガラスの破片で刺してみたり、銃で撃ったりするようだ。
見方を変えると
この問題を引き起こしているモノの能力は操ることしかできない
自分で戦う力はないようだ
この場合、意識下の抵抗で対応ができるようなので操る力もある程度の能力しかない。

どうやらここまでは意味が理解できたのだが

そこで、類似の能力の持ち主であるストレイン(ネコ)がどうしてもかぶってしまう・・・
何らかの形で彼女がかかわらなければそこにいる意味がないわけでどうしても、まったく関係ないという位置ではないと思える。

問題を起こしている犯人のキツネは、ストレインなのかそれとも無色の王なのか?

他の王を誅することを望んでいる者がいるのだがそのためにヴァイスマンを絡める意味がわからない

この先を見なければならないが・・・白銀の王はどう動くのか?!

◆12話「Adolf・K・Weismann」

白銀の王は完全に復活する

やはり敵の能力は操る力 それは王の力を持ったものにでも影響を与えることが出来る。

そして敵である、キツネは無色の王であった

仮にその力で青の王や赤の王に乗り移ったらどうなるのか・・・・その場合に考えうることは無色の王の能力を備えた赤の王や青の王が出来るという可能性

無色の王はそのままでは全くたいした力はない
しかし戦闘能力や特殊能力を持った力をてに入れられる可能性がある。

そこで真っ先に狙われたのが不死の白銀の王
無色の王は、自分の力により白銀の王をのっとることで不死の能力が使える・・・と考えた。

ところが白銀の王の特殊能力は魂の不死をも含むものであり魂に能力が係属するということで、単に身体に乗り移っただけで能力を持ったままの魂は入れ替わりに意識が抜けた佐那社の身体に移動した。

ただその際に記憶が喪失してしまったらしい。

これが真相であるとすると能力取得のためだけにいろんな王を利用しようとしただけということになる。

何たる陳腐な策略なのだろうか・・・・
無色の王が白銀の王に対して再度入れ替わりをしようとしたときに抵抗することが出来た。
これは意識の強さで十分防御できることを証明している。

ということは無色の王は、その能力の正体がわかれば対して大変なことにはならないと思える

最後、無色の王を倒すために考えうる方法とは何か

・乗り移らせた状態で意識内で戦う
・意識を逃がさないようにしたまま肉体を滅ぼす

赤の王の体面を考えると

無色の王の意識を佐那社の身体に再び戻した上で
赤の王に倒してもらえたら皆丸く収まる

この場合、白銀の王はどこへ行くのだろう・・・
ひょっとしたら意識の中で無色の王を逃がさないように戦いながら一緒に身体を滅ぼしてもらうという考えも出来る

もし、魂まで不死だという彼の言葉が正しいのであればどこかの身体にもう一度移動する可能性もある。

この作品はこういったことをいろいろと考えさせてくれる、見て楽しむだけのものではない楽しみ方をさせてくれる良い作品だと思う

◆13話(最終回)「King」

無色の王を体内に封じ込める銀の王

そして 赤の王の成就を全うさせるべく 目の前に降り立つ

いまこそが 無色の王を倒すべきときであると

当然ながら白銀の王の肉体もろとも消え去るわけで

自己の魂の復活という 不死の能力を信じての行為であるとはいえ、意識下で無色の王と戦いながら果たして不死の力は有効なのかは誰にもわからない。

白銀の王を前にして ネコもクロもみなその傘下になった。
それは彼のすばらしい精神が人をひきつけたということだろう・・・。

赤の王は見事無色の王を倒し自身はダモクレスダウンを引き起こすこととなったが、願いが成就された彼の心にもよどみがなかった。

青の王に命をささげ
核爆発に匹敵するほどの悲惨な状況を回避するために
絶命を希望したのだ。

これにより今回はダモクレスダウンを回避
無色の王も消えることによって安全が守られたといえる。

そしてクロ・・・い犬?! 白いネコとともに走り去って行く彼は、ストレインだったのかもしれない
であれば王と互角とまでは言わないが、誰かの現役の配下でなくても自己の力だけで王の直近よりも数段強意というのは理解できる。


男性のかっこよさ 物言わぬ心のぶつけあいなど
セリフや物語の表現以上の訴えるものを感じずには、いられなかった。

見た目のキャラ性よりもずっと男くささがにじむ、男ならこうあるべきという男のロマンを感じ取れる作品だった。

スタッフや関係者の皆さんご苦労様でした。

投稿 : 2013/01/09
閲覧 : 297
サンキュー:

24

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