りぃたん さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
人間不信と孤独感に向き合い、大人になる物語
高校生時代の初々しい恋愛やお付き合いの心情を、
リアリティ豊かに詳細に追った作品。
最初は、好みのキャラではないし、
期待せずに見ていたのですが、
終盤に近付いてくると、
みんな過去に、人間関係による傷を持っていて、
それによる人間不信と孤独に向き合って、
克服、成長する物語だとわかり、
なかなか良い話だと思いました。
登場人物は、
まだ、周囲の目を気にして、周りに流されてしまう、
強さや見栄にこだわるキャラが多く、
傷付き合い、見ていて痛々しかったです。
それが、淡い色彩や背景、優しい音楽で、
包み込まれていて、繊細なイメージになっていると思いました。
夕方やお祭りの後など、
ちょっとした心の隙間が出来る時間、
素の自分に戻る間合いなど、
孤独感の演出が印象に残っていて、
日々に忙殺されている私に、
懐かしい感覚を思い出させてくれました。
最終回の1話前、12話は、なかなか繊細な良作です。
{netabare}両親に突き放されて育ったモデルのめぐたん。
それに対比するように、
浴衣を着せて、彼の元へ送り出すお母さんの気持ちと、
両親に暖かく育まれた日々を思い起こすメイ。{/netabare}
母子間の世代引き継ぎを思わせ、
いいシーンだったと思います。