caju さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
グリの町のみんなが大好き
灰羽と呼ばれる者たちがいる世界のグリという町のお話。
グリの町は高い高い塀に囲まれた不思議な町。
そこには繭から生まれる、人間でも天使でもない灰色の羽と頭の光臨を持った”灰羽”という存在が人々と暮らしていた。
とても一言では感動を伝えられない世界感です。
石畳の路地裏や川辺のあぜ道、風の通る丘の風車など雰囲気だけでよだれが出ます。
全13話だとは思えないほど内容が濃いです。
前半のコミカルな内容と後半のシリアスな展開で、全体としてはしんみりとした印象。物語の本質が現れるのは6話くらいからでしょうか。
登場人物が多くないだけに感情移入のしやすい作品でした。
謎や疑問がいくつか説明の無いまま終わるので、好みが分かれるかもしれません。私としては説明調で蛇足的なシーンが挿入されるよりも、雰囲気を壊さないこのままの方が好きです。
{netabare}
登場人物が皆大好きな作品は珍しいです。
特にクウが愛しくてしかたありません
カラスと話しができたらいいのにね、のシーンでは胸が詰まりました。
そして旅立ちのシーンで心臓止まりました。
あぁクウ・・・。
何気に名言というかココロに残るセリフも多かったですね。
ラッカの「泣いちゃだめだ、私がレキを助けるんだ。笑え・・・!」とか好きです。
最後のレキの日記シーンは何度観ても涙が出ます。
”死”がテーマの一つである以上、悲しさや切なさそして怖さが付きまとってしまう作品ではありました。
そんな暗く深いテーマを最後まで描きあげつつ、前半の明るいイメージを保ったこの作品が大好きです。
{/netabare}
灰羽たちに出会えて良かった