「機動戦士ガンダム F91(アニメ映画)」

総合得点
72.3
感想・評価
463
棚に入れた
2553
ランキング
1169
★★★★☆ 3.8 (463)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.7

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

作中では道を切り開いたにすぎない…その道を進んでいくのはこれからなんだろうか。

ガンダムには全然詳しくないので内容はそこまで理解できませんでしたw
いきなりの出オチで申し訳ないのですが
私のガンダムの知識ってゲームのエクストリームバーサスとガンダムUCで構成されてるんですよね。
エクバをプレイしていたおかげで主要キャラなどは把握できていました。

なんでもこのF91の世界は逆襲のシャアより30年後の出来事らしい。
ということはユニコーンの27年後?

序盤から容赦なく人が死んでいきますね。
いきなり戦いが始まるので日常の描写など最初の数分のみです。
これがガンダムの本来の姿なのかな。

ガンダムの定義って何だろうねー。
一番わかりやすいのはガンダムとして開発されたかどうかということなんだろうけど
このガンダムF91は当初ただのF91だったんです。
それをガンダムに顔が似てるからガンダムF91にしよう!みたいなノリでガンダムになりました。
F91を観た印象だとこういうのがガンダム!というような定義がないように思えましたね。
顔がガンダムに似てるからガンダムF91という名称になった…
ということはF91はガンダムじゃないのかなぁ、なんて思っちゃったりもして。
作中でガンダムと呼ばれてるだけで実際はガンダムではない…そんな印象です。
それともガンダムって固有名詞じゃなくてシリーズのことなのかな?
F91がガンダムシリーズの一機なのだとしたら顔が似てるのもわかるし、
ガンダムF91と呼ばれるのも不自然じゃない。
そして間違いなくこの作品は機動戦士ガンダムF91ということになります。

子供とか大人とか関係ない世界。
それどころじゃないんだろうけど大人が身勝手すぎてそれに振り回される子供たちが可哀想。
有能な大人なら従うに値するけど結構無能が多いのよ。

主人公のシーブックはちょっとしたことからF91のパイロットになるんだけど
ニュータイプだったらしく安定した戦いぶりです。
主人公のシーブックとヒロインのセシリー…
セシリーは敵側の血筋だったみたいで脱出途中で一人だけ敵のところに行っちゃったんだけど
ここらへんというかセシリーの心情が一回観ただけだと少し把握しにくかったかな。
母親切欠で行ったようにも思えるんだけど母親に会ったところでそ知らぬ顔…
この時点では覚悟を決めセシリーとしての自分を捨てたかのように思えたのだが
シーブックと再会して連邦側についたし何を考え行動していたのかよくわからない女性でした。
シーブックが死んだかもしれないときもその場ですぐに確認しないで
後々現場に戻ってきてから確認しましたから。
もし重症だったらその場ですぐに確認しないと手遅れでしょうに…
彼女は最初からセシリーのままだったと言ってたけど
洗脳から急に解放されたかのような唐突感を感じたね。
連邦側にやってきたのも内部から撹乱するためだと疑っちゃいましたからw
まぁそれも彼女の涙ですぐに思いなおしましたけど…
彼女は彼女で見えない何かと戦っていたということでしょうか?
私個人の感想としては気丈で凛々しい女性のようにみえて
一人じゃ自分自身の道すら選択することのできない弱い女性に思えた。
結局彼女がカロッゾのところにいたのは流されてただけという印象。
それが間違いだとわかっていても選択する勇気がなかった、
シーブックと戦場で再会したのは彼女にとってまさに転機と言えるでしょう。
そんな彼女だからこそカロッゾは虚構の象徴としてまつりあげていたのかも。

カロッゾは作中で大量殺戮兵器バグを使用するのですがその作戦に対して
「誰の良心も痛まない、いい作戦だ」みたいなセリフを言ってるんですよ。
なんだそりゃw
たしかに無人兵器なんで良心は痛まないでしょうよ、作戦の立案者をのぞいて…
立案者であろうカロッゾ自身のセリフなので
自身の良心が痛むことなど微塵も考慮してないんでしょうね。
強化人間らしい歪んだ思想の持ち主でした。
「少しずつでも人類をさっぱりさせんとな」みたいな感じで殺戮兵器を投下するような男ですよw

最後は巨大モビルアーマーのラフレシアに搭乗したカロッゾとシーブックの戦い。
セシリーも一緒でしたがラフレシアの猛攻に抗う術もなく宇宙を彷徨うはめに…
ラストのシーブックが強すぎる、やはりガンダムではニュータイプが最強なのかね。
質量を持たぬ残像ってなによ?wやたらとカッコいい表現だったけど。

全体的に楽しめたんだけどカロッゾとの戦いが終わっただけで
作中のすべての出来事にケリがついたわけじゃないので消化不良といえば消化不良。
ザビーネとかセシリーのお兄さんとか結局なんだったんだろうか…
お兄さんにいたっては途中から全然登場しなかったね、若干影が薄いかも。

ブルーレイ版を観たんだけど思ってたよりも全然きれいだった。
ノイズも古い作品のわりにはあまり目立たなかったし観やすかったよ。
上映時間は完全版でジャスト二時間。
視聴前は長いと思ったんだけど視聴後はむしろ足りないと感じてしまう不思議。

戦火に巻き込まれた少年少女たちが必死に生きようとする姿は見応えがあります。
逃げようとするものもいれば戦おうとするものもいる…
人があっさり散っていく無情な世界です。
そんな世界で少年少女たちが自分にやれることを見つけ
ちゃんと自分の仕事をしている様は好感がもてるね。

あと曲がいいよ!
昔から森口博子さんは面白いお姉さんくらいにしか思ってませんでしたがちゃんとした歌手でしたw

作品としては結構地味だけどその地味さがF91の魅力のひとつ。

続編のクロスボーン・ガンダムもアニメ化してほしいなぁ。
その後のシーブック、セシリー、ザビーネ達の動向が気になります。

【B+79点】

投稿 : 2012/11/25
閲覧 : 307
サンキュー:

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