butayarou さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
おもしろい
百人一首かるたを題材にしたスポ根ラブコメ。
スポ根分としては、試合中頭脳戦の要素あり、緊張から来る不調を仲間の励ましで乗り切るなどのドラマあり、で見所十分でした。
後、キャラごとの技術的な弱点の発見や、その克服など成長要素も丁寧に造りこまれてるなと感じました。
なにより主人公の強さがわかり易くていい。美少女が圧倒的なスピードで札を獲る姿はかっこ良いです。変な静止画とかスローモーションを使わずにそれを見事に表現できていると思います。
ラブコメ分としては、さすが少女マンガ原作だけあって安心の高クオリティーだと思いました。
作中ほとんど出てこない本命メガネの動向に、主人公が一喜一憂する姿は一途でかわいいです。
それにしてもこのメガネ存在感はんぱないです。
いつも主人公のそばで見守っているライバルのイケメン優等生には、見せ場にしても主人公との関係イベントにしても完敗してるはずなのに貫禄の安心感がある。
やはり前半数話まるまる使った過去エピソードで描かれた、カルタを通じて主人公がメガネに抱いた「憧れ」「感動」の描写が効いているのでしょうか。
カルタはカルタ、恋愛は恋愛とわけずに、ちゃんとカルタと恋愛を密接に結び付けている点が物語に奥行きを与えていると思いました。
そして、他のキャラクター達もそれぞれ役どころがしっかりしていて、立っていると言っていいでしょう。
その中でも一際良い仕事していると思えるのが、和歌の心を理解する和服少女です。
せっかく百人一首を題材にしているのだから、競技のテクニック的なことばかりではやはり不十分あり、歌に込められた想いとか情景とかいった雅な要素は必須だと思います。
そこでそれらの解説役を一手に引き受けるのが彼女です。
つまり、この作品がカルタものであることの意義の最も重要な部分を担っていると思います。
ちなみに、主人公美少女だけどなぜかもてない設定とかw今更つっこまねーよ。とか思ってたところに、妙にリアルで納得のいく解説をしてくれたのも彼女でした。