「コクリコ坂から(アニメ映画)」

総合得点
66.2
感想・評価
563
棚に入れた
2850
ランキング
2996
★★★★☆ 3.6 (563)
物語
3.5
作画
4.0
声優
3.3
音楽
3.7
キャラ
3.5

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

劇的ビフォーアフター

取り壊しが予定されている高校の文化部部室棟「カルチェラタン」の保存運動と、メロドラマを描いたジブリの青春アニメ。
まぁ、なんということでしょう!と言いたくなるぐらいの「カルチェラタン」の変貌ぶりが見事だった。リフォームじゃなくて「お掃除」ですけどね。

前作「ゲド戦記」比べてどうだったかというと、それは間違いなく本作の方が良かった。
リアリズム重視のドラマ作りには好感が持てました。シーンもポンポン飛ばし気味なのですが、良くも悪くもそのおかげで「ゲド戦記」に比べれば随分見やすくなっています。ただ、モノローグで補強する事も一切無いので説明不足な点もあります。冒頭で色々こう説明がないとですね・・・母親が途中でいきなり登場してあれ?って感じでしたよ。何故カルチェラタンは取り壊されなければならないのか?おい、最終的にそれで解決できるのかよ・・・・まぁいいけど。

恋愛ものとしては極めて大人しい。とても繊細でそれも悪くないと思うし、ドキっとするシーンもなくはなかったが・・・もうちょっと心情描写をしっかりすべきでは。どう頑張っても「耳をすませば」のように胸キュンは全然しないのだ。例えば「カルチェラタン」の保存運動で俊が男らしく演説をするのだけど、あれにキュンとする事は全然なかった、私は(笑)実は○○だったとかいう肩すかしメロドラマにしかり旗信号の件にしかり、全てにおいてあっさりしすぎていると思う。起伏もあまりなく観客に殊更感情移入を求めないスタイル?一歩引いて作品を眺めてくださいと言わんばかりである。

しかし女性の力強さは感じられた、ここがこの映画の大きなポイントなのかな。
カルチェラタンの危機を救ったのは女性達のおかげであるし、主人公の海の見せた積極性は良かったですね。まぁぶっちゃけそれくらいの印象しかなかった。正直前半はかなり好感触だったのだけど、後半からちょっと残念な感じだ。それなりに纏めている分「ゲド戦記」よりは良いとは思うけど、やはりその程度かなと思いました。

吾朗監督は高畑路線、というのもまぁそうなのかもしれないですが、感情表現があまり豊かとは言えないというか、敢えて抑えてるのかな・・・アニメでこれだと正直ちょっと厳しいんじゃないかなと思います。方向性としてはアリだと思うので、次回作に期待ということで。

投稿 : 2012/11/17
閲覧 : 288

コクリコ坂からのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
コクリコ坂からのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ページの先頭へ