あき♪ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:今観てる
あくまで原作、web版未読、途中までの評価です
アニメのみ、19話までの視聴の感想。
{netabare}非常に話題になっていて期待も高くどれほどの神作品なんだろうと思って視て見ましたがちょっと過大評価なんじゃないかなーと思う。自分は面白くないアニメは1話で切るので決してつまらなくはないと思いますが・・・以下詳細。
◆舞台設定
「仮想現実(バーチャルオンラインゲーム)内、及びそれにリンクする現実世界での闘争」。この設定は実は近作が初ではない。「.hack」シリーズが既に同じような世界観でアニメ、ゲームを展開している。
「芸術は独創性から生まれる」と哲学者カントは言ったが、まさにこの作品には決定的にオリジナリティが足りない気がする。このアニメの1話を見たときはすごく引き込まれた。「めっちゃ面白そう!」って思えた。だからこそ何かしらこの作品独自の強い唯一性が現19話までで特に見受けられないのが非常に惜しいと思う。
◆急展開が多い
特に序盤の構成に言えることだが少々話の展開が急すぎる。気がついたらどんどん年月が過ぎている。そしてヒロインがすぐにキリトを好きになる。もうちょっと話の密度を上げてそのキャラクターの背景、キリトに好感を持つまでのストーリーに深みを出しても良かったのではないか。
アスナがメインヒロインに据えられてからの展開は良いんだけどなー・・・
特に印象深かったのがグリムロックとグリセルダの話。長きに渡って抱き続けてきた妻グリセルダに対するグリムロックの想い。変わってしまった妻への不信感と悲しみ。愛した人をその手にかける心情は計り知れないだろうし、そこには強い信念があったのであろう。
しかし物語の最後でその信念は崩れ去ることになる。それがなんとアスナの「それは所有欲だわ!」のただ一言。その間わずか15秒。たった15秒で、初対面の人間に言われた一言で永年の想いが崩壊する。さすがにあり得ない。
もしかしたら原作で補完されてる部分もあるのかも知れないがアニメを見る限り「?」な部分が多かったように思う。
◆キャラクターの魅力
非常に魅力的なキャラクターが多い。この作品の一番良い所だと思う。クラインの三枚目っぷり、女性キャラクターの可愛さ、茅場の静かな狂気など、引き込まれた人は多いはず。
シリカが1話しか出てこないのがちょっと残念。
◆音楽
さすがは梶浦氏と言ったところでクオリティは高い。戦闘時の臨場感あるギターサウンド、壮麗なストリングス、直葉の魅力を引き立てるちょっとおまぬけなサウンドなど。サントラが欲しくなるなー。
◆戦闘シーン
カッコイイ時はとことんカッコイイ。素早い剣撃、剣閃の残像、それらの迫力。ときおり戦闘シーンがカットされるのが残念だった。
◆主人公キリト
もちろんキリトも人間味あふれる強さと弱さを併せ持った魅力ある人物なのだが・・・アニメだと謎な部分が多い。なぜ彼はオンラインゲームに取り憑かれるようになったのか。2話ではなぜ急に思い立ったように悪役のような振る舞いをしたのか、ソロ活動を好むのか。漠然とは理解できるがこういった背景を明確にすればより面白くなると思う。{/netabare}
長々と賛否交えて書いたがタイトルにも書いたようにあくまで原作、web版未読、途中までの評価。最後にあっ、と驚かせてくれるかも知れないし原作を読むことでまた楽しみが生まれるかも知れない。そういった面に期待して今後も視聴を続けていきたい。