turn999 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
視聴者とりこみが最高に巧い!!
本作のキャッチコピー「99%の科学と1%のファンタジー」がぴったりな物語。クリスティーナが岡部のことを覚えていたのはまさに恋があったからこそ。宇宙ひも理論?世界線?相対性理論?そんなものは関係ないだろ、常考。
シュタゲは「視聴者とりこみ」が最高に巧い。1話と23話のラジ館内のオカリンは、わたしたち視聴者にとってまったく別物になっています。「世界を騙せ!」「あえてもう一度言おう!」そして様々な想いを噛みしめるような勝利宣言……。全部ホントに共感できるようになってしまっています。ここにはこんな手法が仕組まれていたのでは?と考えました。
①「フ――ッハッハ!」by 鳳凰院狂真
中二病真っ盛りの鳳凰院狂真。見てるこっちが恥ずかしい…。当然、共感はできない。
↓
②「そんなものはどうでもいい…」by 岡部倫太郎
ストーリーが進み、何度もタイムリープするオカリン。次第に中二病要素が無くなってゆき、もがき苦しむ。しまいには中二病をバっさり切り捨ててしまう。このとき鳳凰院狂真は岡部倫太郎になる。つまり視聴者まで降りてゆき、名実ともに視聴者等身大の主人公になる。共感できるようにもなる。
↓
③「フ――ッハッハ!」by 視聴者と鳳凰院狂真
23話で岡部は一気に中二病まで視聴者全員をもって上がる。「中二病の鳳凰院狂真に共感(感動)」している視聴者。
ちょうど同時期に『魔法少女まどか★マギカ』が放送されていて、時間軸やタイムリープの考え方が視聴者にとってとっつき易かった。両作にとって相乗効果だったんでしょう。
観終わった直後は誰もが中二病になっている不思議で影響力のある作品でした。
では、エル・プサイ・コングルゥ……