ソムリエ無冠 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
2011年秋アニメの中では評価できる
ラストが多少微妙かもしれないが、原作の漫画の方で補完すれば見られるレベル。
いかにも角川がつくりそうなサスペンス・アニメ。
なんやかんやとずっと見続けていたアニメなので評価しておきたい。
ラスト以外はかなり原作を忠実に再現している方なのでお勧め。
少なくとも暇つぶしにはなるはず。
それとストーカー気質のヒロインが印象的だった。新たなヤンデレという萌えを見出した作品。
追記(2013/07/29):
無理のある展開が何箇所かあったが、細かい点を気にしなければ、楽しんで見られる内容だった。
物語としては、バトルロワイヤルのような王道の展開に、「ループもの」というやや特別(*1)な設定を付け加えていったものと評価できる。
特に23話からの超展開が面白い。終盤でいくつかの伏線が次々と回収されていくため、気持ちがよい。
また、こうした「ループもの」は、最後の出来事が最初に繋がって繰り返されるという意味で、
前の話を思い出させる効果があるため、一度見るともう一度最初から見たくなる。
二度目の視聴はまさに本作のように2周目の世界に入っていくようなものなので、一度目とは違う世界観を堪能できる。
結果として夢中になり、何度も見ることになるわけである。繰り返しによる刷り込み(リフレイン効果)があると考えられる。
これが本作の魅力の一つであろう。そもそも「ループもの」という設定自体にそういう力があるとも言える。
それと由乃というキャラクターが印象的だった。頭を空っぽにして彼女のヤンデレぶりを楽しむだけでもそれなりの価値があるだろう。
全体的にキャラクターの個性や役割がはっきりしているため、見ていて飽きなかった。
名作と言えるほどの内容ではないが、並の作品よりはよくできていると思う。
実際、wikipediaによると、原作は第32回講談社漫画賞で少年部門の候補作にノミネートされている。
残念ながらアニメの円盤は累計平均1,764枚(全9巻)とあまり売れなかったが(ソースはhttp://dvdbd.wiki.fc2.com/wiki/未来日記)、
埋もれてしまっている良作だと思う。
原作に忠実だったし、場所によってはアニメの方が丁寧でさえあった。もっと売れても不思議ではない内容だったと思う(*2)。
「あにこれ」というアニメを評価するサイトでも総合得点83.1点(ランキング71位)、平均満足度3.8、レビュー1645件(2013/07/27現在)
と高評価である(ソースはhttp://www.anikore.jp/anime/3244/)。
ここでは埋もれてしまっているどころかメインでさえある。
視聴してみることをお勧めする。
*1…「やや特別」と書いたが「ループもの」という設定を活かした作品は他にもたくさんある。
日本のサブカルチャーにおいては『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』が先駆的な「ループもの」と言われているらしい。
詳しくはwikipediaの「ループもの」を参照。
*2…ただし、26話の評判だけはよくない。バッドエンドにも見える誤解を招く内容だったからであろう。
実際、ニコニコ生放送のアンケートでも、「良くなかった」が25.1%、「あまり良くなかった」が10.8%と酷評されていた。
日頃は数%しかないため、客観的に見て、これはかなり酷い(ソースはhttp://www18.atwiki.jp/future-diary/pages/87.html)。
この点に関しては、OVA(リダイヤル)か原作12巻を見て補完することをお勧めする。雪輝と由乃は再会できるのでご安心を。
以上の内容は赤目無冠のぶろぐ(http://mukanakame.blog101.fc2.com/)という私のブログの内容を転載してみたものである。