ぱるうらら さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
とても面白い作品だったが...暗い。
『機動戦士Zガンダム』は4クール(全50話)の鬱系ロボットアニメです。
元々ロボット系作品があまり得意では無かった私ですが、それでもこの作品は別格に感じました。何を持ってそう思ったのかとえば、4クールと言う膨大な話数を使って練られた設定。その中でも、ティターンズやエゥーゴ、アクシズ、(カラバ)等などの複数の勢力が其々の思念・主義主張・目的を持って衝突するという構造は非常に素晴らしいモノだったと思います。探せば似た様な作品もあるのかもしれませんが、その前作から引き継がれた勢力図や相関図は非常に良く出来ていました。
しかし、問題はその勢力図や人間関係の相関図が複雑な事。そして、進行が早かったり各話のエンディング又はプロローグで語られるだけと言う点で、作戦の目的やその結果が分かり難い時がある事。そもそも、このシリーズは出来事が多いので1周視聴しただけでは覚えられません。視聴後はwiki参照しないとだめですねw
今作の主人公のは、やや控えめではありましたが前作の主人公同様に青臭さが全開で、特に前半部ではイラッとする場面が幾つもありました。しかし、主人公に人間臭さを醸し出した点に於いてそれがこの作品の良さなのかも知れません。そもそもこの作品の特徴ともいえる、登場人物達の心の声(本音)をそのまま視聴者に聞こえる形で表現している事が登場人物達皆に人間臭さを感じさせている様に思います。これは最近のアニメには無いモノですね。
私が一番印象に残ったのは終盤に於けるエゥーゴ・ティターンズ・アクシズの決戦。戦いの激しさも物語自体も最高潮で視聴も止まりませんでした。しかし、この終盤の展開がこの作品の鬱的要因たる最大の所以で、其れまでの流れから見れば予想通りでしたがちょっと惨い終わらせ方だったという印象。世界的規模で見ればハッピーエンドなのかも知れないが、ストーリー的には間違いなくバットエンド。ある意味では予想外の終わり方でした。暗い、暗過ぎる…。
この第2作目の物語の締め方がイマイチ釈然としないものがありましたが、シナリオや設定は当に傑作と呼べるものであり、人間の心理描写の表現も非常に高いレベルだったと思います。前作と比較すれば良くなったと思われる話のテンポも、全50話の長編という事でやはりまだまだ不安定な所もありましたが、それを踏まえても十分過ぎる完成度の高さであったと思います。