hiroshi5 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
藤原千代子の人生を描く壮大な物語・・・なのだが、今敏監督の作品は相変わらず見るのが疲れる(汗)
残念ながら、私程度の人間に理解できる作品ではありませんでした^^;
作画や表現の仕方は流石今敏監督と言うべき。
他に類を見ない彼の技法は、それだけで物語を輝かせます。
今回は現実と映画という二つを交差させながら圧倒的表現力を持ってして物語を構成させていました。
単に一途な恋を描く作品なんですが、それだけで終わらせないのが今敏監督。
彼女が女優を演じた映画を通して壮大なスケールで藤原千代子という一人の女性を物語ります。
もはや藤原千代子=恋と言っても過言ではありません。
なんせ、この作品のキャッチフレーズは「その愛は狂気にも似ている」ですから。
しかし、一途に憧れの人を追いかける姿は別に変な訳でもないし、個人的には最後の展開もありだと思える。
私がこの作品に入り込めなかったのは映画のシーンを現実に入れ込むだけでなく、映画の舞台を使って現実と融合させていたことです。
例えば、月面で絵を見つけるシーン。あれは北海道に行ったけど、結局「あの人」は見つけられなかったというサインでしょう。
意味は把握できるかもしれませんが、映画の設定をそのまま抽象的な意味を導き出すために応用するのは私は余り好きではありませんでした。
映画を彼女の人生と一緒に紐解くのは良いんですが、それを融合までさせると私としては理解しにくくなるだけでした。
どうやら、私は今敏監督独特のテイストが苦手なのかもしれません。
まぁこんな風に文句言ってますけど、結局のところ、傑作に違いはないので是非見て下さい^^