Tuna560 さんの感想・評価

4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

『エルフェンリート』作品紹介と総評

岡本倫の同名漫画作品のアニメ化作品。
この作品は、たまたまテレビで観たのが最初でした。
アニメのOP曲が奇麗だったので、そのまま観続けたのですが…まさかこんな作品だったとは。

(あらすじ）
「ディクロニウス」と呼ばれる人類を淘汰する可能性があるミュータントを研究している施設から、ルーシーが拘束を破り警備員と研究員を殺害し、研究所からの脱走を試みる。しかし、海に飛び込む直前に頭部を狙撃され、海へ投げ出される。一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年・コウタはいとこのユカと共に由比ヶ浜を訪れた際、そこで浜辺に佇む全裸の少女を見つける。その少女は、海に落ちた後由比ヶ浜に流れ着いたルーシーだった。
ルーシーは逃げ出す際頭部に受けた衝撃で記憶を失った上、人格が分裂して全く別の人格に入れ替わってしまっていた。「にゅうにゅう」としかしゃべることの出来ない彼女をにゅうと名付けたコウタとユカは、彼女が人類を滅亡させる存在とは知らずににゅうをコウタが住むことになる楓荘に連れて行き、一緒に暮らす事になるのだが……。(wikipedia参照）

出てくるキャラは可愛らしいし、ストーリーは純愛物です。
しかし、まず最初に目に映ったのは…人が引き裂かれるシーンでした。

本作品では残酷なバイオレンスやスプラッターシーンに目が行きがちですが、根底には差別や孤独に対抗する人間性（humanity）や主人公の悲恋が描かれています。

そのなかでも「自らの存在する理由を模索する」という深いテーマが敷かれ、「人を傷つけることしかできない人間に何が出来るのか？」という難しい問いかけを投げ掛けてくれます。そしてその答えを導き出せた時、果してどのような行動を起こすのか？
個人的には、このポイントが観所だと思います。

また、先にも触れたOP曲が劇中にオルゴールとして登場し、「残虐と悲恋が奏でる音楽はこんなにも悲しくて奇麗なのか…」と胸を打たれました。

グロ系に耐性があれば、観るべき作品です。