hiroshi5 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
興味深く、濃密な1分43秒
自主制作アニメ。
私はこの作品が好きで、何ども繰り返し見ている。しかも、それで飽きがこないのだから不思議だ。
まずはこの動画を観て貰いたい。
http://www.youtube.com/watch?v=7V52TthSNHE
本当におかしなホテルを演出している。
しかし、単に「おかしい」という抽象的な形容詞をアニメを通して具体化しようとしているのか、それとも他のメッセージがあるのかを判断するのが難しい作品だ。
これはかなり先入観が入り交じった解釈なのだが、この作品を統一している作画はどこかロシアっぽい。このホテルがロシアの映画に出て来たのと類似しているだけなのかもしれないのだが(汗)しかし、アメリカでないことは断言できる。
しかし、作中に出てくる戦車は星の印からアメリカのものだし、アメリカの国歌も流れる。
と、すると、どうしても冷戦か何かをテーマにしているのかと考えてしまうのだが、どうやらそうでも無いらしい。
それは最後に大きな手に攫われた筈の男性がもう一度エレベーターから下りて来る事からも分かる。
というか、もう一度男性が登場することで、この作品は真の「おかしな」ホテルになっている気がする。
どうして、時間軸だったりループに関係するようなシーンを最後に入れたのか。
わずか2分なのにテーマが迷走している。
しかし、何故か心惹かれる2分間を作り上げていて嫌いにはなれない。
壁に掛かっている絵、裸の女性、ライオンとゾウ、ゾウを撃つアフリカ兵らしき男性、米兵、そして恐怖の象徴の様な大きな手。
これらは不規則ながらも何かの関連性を帯びているのではないかと考えられずにはいられない。
でも、私はその答えが知りたい訳ではなく、常に考え続けることが面白い。
案外、この作品にはテーマなど無く、ただ視聴者にランダムな要素から自由な発想を導き出すためだけの作品なのかもしれない。