てけ さんの感想・評価

4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

粋な大人のアニメ！…いや、大人ってなんだろうか…

I think it's time to blow this scene.
Get everybody and their stuff together.
Okay, three, two, one, let's jam.

まず目に付くのがOP。
オシャレ！カッコイイ！なんともクセになります。
パロディで見たことがある方も多いでしょう。


世界観も作り込まれています。

舞台は近未来、宇宙空間や太陽系のさまざまな惑星・衛星が舞台となっています。
しかし、なぜか懐かしさを感じる、不思議な魅力があります。
音楽や演出、描写の力でしょうか。
まず、銃撃戦でジャズやブルースが流れるってどういうことですか…。


雰囲気はルパンやシティーハンターに近いものがあります。
魅力あふれるキャラクター、スピード感、そして粋なヒューマンドラマ。
それでも容赦のない、ハードボイルドさを持ち合わせたストーリー展開。

タバコに火を付け、ウォッカをロックでカランコロンしながら見たくなります。
…でもそれをやると、不意に訪れるギャグで吹き出すので要注意！


基本的に1話完結ですが、その中で登場人物の過去が徐々に明かされていきます。
時間が経過し、体は大人になっていく。
それでも、過去に残してきたもの、過去に置いてきたものがなくなるわけではない。
{netabare}
「片方の目で過去を見て、もう一方で今を見てる」

体は大人になり、圧倒的な強さを持ち、賞金稼ぎとして今をひょうひょうと生きているのに、どうしても忘れられない過去。
自分は、本当に大人になったといえるのか。
むしろ、大人ってなんだろうか。

そういった、完全に見えて不完全なキャラクターが、作品に魅力を与えていると思います。

止まったしまった時間と、進んでいく時間。
「今」と「過去」とのせめぎ合い、そしてそれにどうケリを付けるのかという、人の生き様{/netabare}がこのアニメのテーマなのではないでしょうか。


名言も多数あります。
お気に入りなのは、
{netabare}
・「失敗したってせいぜい死ぬだけよ」
・「見えなくたって解るだろ？いい奴だったさ。あんたが知ってる通りのな」
・「覚えてやがれ！！…忘れてください！！」
・「そうか、俺もこれで…死ねるのか。わかるか？…わかるか？お前に」「わかるかよ」
・「動かない時間はいらないわ」
・「人の中で一人ぼっちだって感じるより、一人っきりで孤独を感じる方がまし」
・「情けくらいあるだろ」「…今切らしてる」
・「君の瞳に…写った僕に乾杯」
・「精神に対して…この肉体はあまりに脆弱な存在ではなかろうか…」
・「男は過去ばかりを思い出す。死に際に自分の生きた証を残すために」
・「そん時から俺は、片方の目で過去を見て、もう一方で今を見てた。目に見えているものだけが現実じゃない。そう思ってた。醒めない夢でも見てるつもりだったんだ。いつのまにか醒めちまってたな」
・「…死んだ女のためにできることなんてないさ」
・「死にに行くわけじゃない。俺が本当に生きてるかどうか確かめにいくんだ」
・「BANG!」
{/netabare}
14個…多すぎですねｗ

これでも全然説明不足だと思います。
実際どれだけのものかは、ぜひご自分の目と耳で確認してみてください。