Tuna560 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
『東のエデン』作品紹介と総評
『攻殻機動隊 S.A.C.』の神山健治のオリジナル作品。
記憶喪失の青年と謎の携帯電話を巡るサスペンス・アクション作品です。
次週がとても楽しみに思った作品は、近年ではこの作品が最後だと思います。
(あらすじ)
2010年11月22日 月曜日、日本各地に10発のミサイルが落下した。『迂闊な月曜日』と呼ばれたこの事件は、奇跡的に1人の犠牲者も出なかったこともあり、人々は次第に危機意識を失っていった。それから3ヶ月後、11発目のミサイルが旅客機を直撃した。
Mr.OUTSIDEによって一方的に選ばれた、「この国(日本)を正しき方向へ導く」義務を負った12人の「セレソン」。100億円がチャージされたノブレス携帯が提供され、義務達成を目指す。100億円の使用方法、世界の変革は自由で、最初に義務を達成した者以外は消去されてしまう。(wikipedia参照)
まず、「世界の変革は自由」という設定がとてもよく生きた作品だと思います。これのおかげで、過激な思想を持った人でも「これが正義」と断言出来、様々な「己が信じる正義」を観ることが出来ました。これに加え、記憶喪失の主人公の謎、他のセレソンの人間模様、過去に起きた事件との関係、Mr.OUTSIDEの正体…1話ごとに謎が明らかになっていくストーリーと、各セレソンの思惑や野望が交錯する人間ドラマはとても見応えがありました。
この作品に惹かれた理由は前述のストーリーもそうですが、「ありそうで実はまだ実在しない」という”ぎりぎりのライン”で先を行っている設定にあると思います。スマートフォンの進化により、「東のエデン」の様な画像検索システムや、「 JUIZ」の様なコンシェルジュは実現しちゃいましたが…この設定は本当に秀逸でした。
「届きそうで届かない」世界観にとてもワクワクし、今でも何回も観返してしまう作品です。
(12/11:追記)