annabanana さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
まるで絵画のように綺麗な作品
輪るピンドラを視聴する際、作品について調べていたところ、以前幾原さんが監督を務めたアニメだと知って気になってググってみたのですが、
「ずっとぼんやり覚えてたけどタイトルが思い出せなかったアニメだー!」と画像を見た瞬間歓喜しました!(^ω^)
放送当時私はまだ記憶があるかないかぐらいの年齢だったのですが、ほんっとぼんやりOPの映像は覚えてて、ウテナのかわいさ、そして世界観に幼いながらとても魅力を感じていました。
それはさておき肝心のストーリーですが、
昔自分を救ってくれた王子様に憧れ、自ら王子様になることを選んだ鳳学園中等部二年、天上ウテナはある出来事をきっかけに偶然「薔薇の花嫁」である姫宮アンシーとエンゲージしてしまいます。
そこから彼女は、「薔薇の花嫁」とエンゲージすることで手に入る「世界を革命する力」を手に入れたいデュエリストたちと決闘をしなくてはいけないことになるのですが、その決闘を進めていくにつれて、その背後にある「世界の果て」そして「薔薇の花嫁」とエンゲージした自分の宿命と向き合っていく…
という感じです。
私はこの設定がドストライクだったので、あらすじを読んだ時点で既に神アニメだという予感を感じていたのですが、正直好き嫌いがかなり分かれる作品だと思います。
なぜならかーなーりー抽象的かつアバンギャルドな作品だからです。
この作品を形成する要素を敢えて述べるなら
【宝塚+ベルばら+耽美主義+前衛舞台劇】
っていう感じでしょうか。
まあこれは私程度の浅い知識の人間が説明するまででもないことだと思います(笑)
私が感じた少女革命ウテナの一番の魅力ですが、正直ありすぎて説明できないぐらいです!
文章にしても支離滅裂になることが目に見えてるので思いつくままに箇条書きにすると
・絵画をつなぎ合わせたような耽美主義的な美しい構成
・ところどころにちりばめられてるブラック/シュールなキャラの発言
・姫と王子、薔薇、花嫁、{netabare}魔女{/netabare}などおとぎ話を連想させる設定
・キャッチ―/中毒性&耳障り/不気味のギリギリの境界線をさまよってる音楽
・同性愛/{netabare}近親相姦{/netabare}をほのめかす禁断の恋愛的な要素
・メッセージがあるかどうか不明なオブジェを繰り返し何度も出したりする不可思議な演出
・最後まで解決されなかった謎の数々{netabare}(突如現れる影絵の少女たちの正体、御影先輩とは一体…、各キャラの今後、「世界を革命する力」がなんだったか等など)
そして、特にウテナの結末には…
ほんとなんとも言えないような感情が湧き上がってきました。
主人公が生きてるか死んでるのかわからない曖昧な結末はあんまり好きではないんですが、
この作品の魅力は謎が謎のまま、たくさんのことが秘密のまま、更にいうなら未完の状態で残っていることだと思います。{/netabare}
きっとこの作品の虜になった人たちは少女革命ウテナのそういう点に惹かれたのだと思います。
調べたところ放送当時は水曜18:00に放送してたようですが、今のご時世だったら絶対深夜枠だと思います(笑)
上記で書いた通り、大人ですら首をかしげるような難解なプロット、そして色々とタブーなテーマを取り扱っているので。
当時リアルタイムで見ていた子たちがどんな印象を持ったのかとても気になります。
このように見事にドツボにはまってしまった私ですが、何度も言うように一回の視聴では謎が多すぎるので、これから解説サイトや、レヴュー、劇場版、小説、漫画版等読み漁ってさらにこの作品を深く理解していきたいと思います!
それと最後にBD発売決定おめでとうございます!!!!!
12月8日のオールナイト上映イベント絶対行きたいです!!!