nani-kore さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アートな江戸期怪談+大正の化け猫=^..^=?
とってもアートな怪談アニメ。
作画がキレイを通り越して、もうアートなのである。
怪~ayakashi~の「化け猫」の章で登場した、ナゾのイケメン薬屋さんが退魔しまくる物の怪たち。
全ての怪談に、ヒトの業というか、悲しい事情がからんでいる。
そういえば、物の怪は女性ばっかりだなぁ~3
女の方が怖いというか、悲しい生き物なのだろうか。。。男の物の怪が出ても、あまり怖くも悲しくないような気もする。
物語の舞台は終盤まで江戸期だが、最終章「化け猫」のみは大正期っぽい。
「化け猫」。作者がよっぽど好きなのか、本作前身「怪」で薬屋さんが初登場するのも、まさに「化け猫」の章であった。こちらの「化け猫」の舞台は江戸期の別物だ。
江戸の「化け猫」に始まり、大正の「化け猫」に終わる。どちらの化け猫譚も遜色が無いが、江戸期の「化け猫」は江戸期の女性の哀れと儚さが重なり、大正期の「化け猫」は男性と同等に仕事社会で成功しようとする、大正モダンガールの逞しさが絡む事件の末で、その比較は大変面白い。
ので、両方の「化け猫」譚を見比べて観るのをおススメする。
アートな作画は大変美しい。
特に背景、建物や部屋等の描写が面白い。
独特の美しい彩色、ユニークなデザイン。あくまでも日本風でありながら、どこにも存在しないであろう、不思議な建築物の数々。
あんな部屋に住んでみたいな~3
和室とはいえ、あんなに独特だと、かえって落ち着かないかな~??
そんな想像もしちゃって、観ていて本当に楽しいのである。
さて、アートな作画は本当に美しく、目にも楽しい。
切ない怪談も前身作を超え、増々冴えている感じだ。
「座敷童」と「のっぺらぼう」の章では、思わずハラハラと落涙したし、「鵺」の章の物語の完成度は、思わず唸るほどに素晴らしかった。
だがしかし、だがしかし。。あの悪趣味なOPはナンなんだ?
あんなヘタクソなヘンな歌流すぐらいなら、音だけにしてもらいたい。。鬼平気取ってるみたいで、ソレもダセぇけど。
EDも、曲としては良いと思うが、本作には合わない。
前身「怪」の時も感じたが、ホント、曲選びのセンスが無いんだよな~3
目には麗しい最高のアートアニメなのに、お耳のアートの方は残念極まれる作品である。
その不完全さの対比も、また一興といったところか。
ちゃんちゃん♪