メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
最初の興奮がどこかに消えた。それはなぜだろうと考えた。
■みおえた。最初の興奮がどこかに消えた。それはなぜだろうと考えた。
自分には、フォーカスする対象がどこかずれてしまったのかもしれません。ハードルをあげすぎてしまった自分の責任でしょう。
基本的には、高校生の少年がまわりの天才的な才能の持ち主たちの中で、気後れしつつも、自分なりの方向を見いだそうとする物語でした。これには多くのひとは異論はないでしょう。
ただ、高校生なんだから、たかだかコンペ(提案のコンテスト)でうまくいかない位で泣くな。なく暇があれれば、負けた原因を突き詰めろ。などと思いながら見てしまいました。彼らが大人すぎ、観ていた自分がいい歳しているのに現実主義なのかわかりません。共同作業が必要な業界の仕事に、経験も勉強もしてないのに、容易に割り込めるはずがないのです。
才能や能力だけが道を切り開く要素ではないし、運もあるし、人格もある。それに気がつくことも大事なことじゃないかな。
その上で、最大限の自分らしさを見つけてほしい。
と、ここまで書いて気がついた、最近の若い人の一部は、突出して将来の職業意識(単なる金儲けも含む)などが高い気がするっていうことに。今という時代にもしかして適合した物語だったのかもしれません。
■ラスト、次への展開へ
終わらせ方は良かったです。
{netabare}妹が入学してくることは容易に想像がついていた {/netabare}ものの、新たな展開を感じさせるいいラストでしたね。
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5話:構造が完成
全体に、トランジットという印象で、緩やかに物語の転機を描いた回となりました。この時点で思ったのは、自分の場合、毎回追いかけずにまとめて観るほうがより楽しめるかなということ。シリーズ構成、流れを重視しているようで、刮目するような見せ場をもうける展開はさほど重視していないような気がします。原作との関係なのかもしれませんね。
この段階で、この作品はじっくり観てこそ価値がわかるのではという感想をいだきつつあります。
{netabare}自立的学校生活と声優レッスンのためにバイトにも生活全てに手を抜かない青山七海がやっとさくら荘にやってきます。
七海のましろと空太の関係への誤解?!がコメディタッチで描かれつつ、空太のゲーム企画コンペに向けた活動の片鱗がみてとれます。シリアスとコメディがうまく混じっています。
情報を絵として記憶しちゃう人って稀に存在するので、ましろが模範解答を記憶しちゃった部分はなるほどと思いました。天才ゆえの境界性といえばいいのかな。
猫たちについては、子供を産んで増えると想定していましたが、里親から返してもらったんですね。そっちのほうが安心できる気がしました。{/netabare}
4話段階:涙の理由,涙した理由
早いと思われそうでっすが、4話で泣かされてしまいました。「ましろ」のひたむきさと予期しなかった行動に素直に心打たれてしまったのだろうと思います。完璧にボクの心はさくら荘という装置に鷲づかみにされてしまい、次回が気になってしかたありません。
当然のことながら、{netabare}この物語を成立させる以上、
主人公「空太」がさくら荘をでていくわけがないことは誰もが理解しているはずなのに、空太が抱えるディレンマに観ている自分も右往左往してしまい、(気がついたら不覚にも)2度も涙してしまっていました。
保護している猫たちの引き取り先が見つかり数が減ってしまうのは残念だなと思っていたら、どうもまた増える気配で、少し安心しました。(^_^;)
{/netabare}
なんてあざとい脚本、演出なんだ。シーズン最後まで観てしまうじゃないか。
-----以下、3話まで
コンパクトな芸術・創作モチーフ、自分にとって「名作の予感」の香りがします。
芸術がらみは大好物。ハチクロも好きで、スタッフがかなり共通なのをさきほど知りました。天才画家が登場するのは共通、主人公の喪失感も、自分の進路に迷う姿で共通です。居住環境についても共通かもしれません。やぼな「物語の構造」についてはこの位で。
番宣みる限りでは、萌えモノかと思い、興味はなかったのですが望外の出来でがぜん今後に目が離せなくなってきています。
自分のようにハチクロが好きだった人にはフィットするかもしれませんね。シリアス基調ではなく、コメディ要素が含まれているのでよりカジュアルに観賞できるのではないでしょうか。
3話までですが、今後の展開には期待しています。評価などはもちろん暫定です。ぜひとおすすめしたい作品です。
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