ハネマン さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
キャラクターはいっぱい出せばいいってもんじゃない
タイトル通り恋と選挙のお話ですね。
生徒数6000人を越えるメガ学園「私立高藤学園」に通う大島裕樹が、幼馴染の住吉千里らとともに所属する食品研究部(ショッケン)の廃部を阻止するべく、生徒会長選挙に出馬を決意し、無謀な選挙戦、そして学園に潜む陰謀と戦っていくというストーリー。
主に前半は選挙、後半は恋のお話になっているようです。
ストーリーに関しては前半は正直イマイチでした。選挙という今までのアニメにありそうで意外とない設定をいまいち活かしきれておらず、薄っぺらいストーリーになってしまっていた印象です。
ですが、後半の展開は前半がイマイチでハードルが下がっていたのもあるが、意外と上出来だったと個人的に思います。
{netabare}このように思うのも、未散が治安部のスパイだったというところに全て起因しています。この事実は個人的にかなり衝撃的で、そこから一気にこのアニメに引きつけられてしまいました。未散ちゃんがそんなキーパーソンだったという予想を裏切る展開に逆に魅いられちゃったっていうことですね。未散ちゃんの病院での敵との格闘シーンなんてもはや盛大に吹いてしまいましたよ…あのカワイイ未散ちゃんがまさか…と。{/netabare}
真面目な話、選挙という設定を生かしきれずに薄っぺらいストーリーになるくらいだったら、このぐらいインパクトある展開を入れるのは正解だと思いますね。
しかも、うまくこのストーリーを調和して、世界観も壊してないんでなおさらです。
よって最後の演説(少しキレイごとを並べている感じがなくはないが主人公らしい演説だったと思う)などもまぁまぁ良かったのも含め、後半は前半に比べればかなり良かったと思います。
キャラクターに関しては、このアニメの最大のミスといいますか、特に前半が薄っぺらいストーリーになった原因でもありますが、総じてキャラの深掘りが足りなすぎますね。
このアニメ、キャラクターがかなり出てはくるのですが、主人公とメインヒロインは別にして、他のキャラの深掘りが浅い掘り方しかできていなく、最悪キャラによっては出演だけさせといて特に触れることがない始末。これでは、こんだけ多くのキャラクターが必要だったのか激しく疑問ですね。キャラクターはいっぱい出せばいいってもんじゃないという典型的な例ですね、このアニメ。
これではもちろん、どんなキャラかいまいちわかりませんからキャラに感情移入なんてできないですし、好き嫌いの以前に印象にも残りにくいですよね。
{netabare}特に衣更はこのアニメに登場する唯一の経済特待生キャラとして、経済特待生いじめ問題とかあるこの学校の選挙にかなり関わってきそうなキャラなのに深掘りもできていないわ、最終的にもはや存在すら忘れそうなぐらい存在感薄くなってしまったわで大変もったいないキャラクターでした。{/netabare}
他にも、のんちゃんとかかなり外見は好みだったのでもっと深掘りしてほしかったのが正直なところ。
唯一キャラクターとしてまともに好きになれたのは、やっぱり未散でしょうか。猫耳の外見はもちろんのこと、 {netabare}意外なフューチャー {/netabare}もあってかなり気になる存在でした。
声優は良かったと思う。かなりキャラにハマっていました。
また、個人的に釘宮さんを超絶性根が腐った悪役に使うところにかなりの度胸を感じてしまいましたね。まぁまぁハマっていましたし。でも、やっぱ釘宮さんは悪役より味方の方がいいね。
作画は嫌味のないキレイな作画でしたよ。僕は結構好みです。女の子もカワイイですし特に文句ないです。
音楽もこのアニメの作風に合ってたと思います。特筆するほどではありませぬが。
総じて、深掘りが足りないためキャラクターに魅力を感じにくいアニメではありますが、後半のちょっとした展開にハマれば最終的にはそこまで悪いアニメにならないと思います。まぁハマったからといってそこまで良いアニメではないと思いますが。