たんたんたぬき さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
王道SFファンタジー
まずこの作品について言いたいのは、もっと評価されるべきです。後作画を大事にする人は見ないで下さい。私の評価は自分としての評価です。だから極端に落としていません。
スタートは今風の作品です。突然目が覚めたら知らない場所に居た。2000年以降映画や漫画でよく扱われるスターとです。しかしこの作品それに強い意味があります。記憶がテーマになってるからです。だから自分が何者か知らない?が重要なキーになっています。しかしこの作品こんな曖昧な始まり方なのに、王道の冒険物になっているところです。ストーリーがすごく見やすいです。王道の世界の全容を知ること。自分が世界にとって重要人物であること。ヒロインの存在。世界観設定、モチーフとテーマ性が絡み合った物語。エヴァがベースにした漫画ナウシカの流れをすべて持っています。この作品冒険活劇ですが、活劇に力をおいてません。そこがナウシカ風です。エヴァが過去から切り離してしまった王道のテーマ性の高い文学的SFファタンジーが展開されます。そして活劇よりも重視されるのは世界の謎とテーマ性です。実を言うと私はそういう作品を嫌っています。小説的で映像作品に合わないからです。この作品は久しぶりに頭に入りやすい文学性の高い作品を見たと喜んでいます。
私はただそういったものが高い水準にあるとして褒めません。楽しんで作品のテーマ性の深さに触れないと意味が無いと思っています。小説ではその限りではありませんが、単純にこの作品映像作品として娯楽性が高いわけじゃないです。物語として読みたくなるって誘い込みが上手いのです。娯楽性といって良いなら物語の娯楽性が高いと言う事なんだと思います。考えないと楽しめないじゃなくて、勝手に考えてしまうのです。話運びが上手いので。だれが作ったかは知らないのですが、こういうストーリーテイラーは稀有な存在です。特にアニメだと映像の娯楽性の頼ってしまうので。漫画ナウシカが前半絵の娯楽性で進めていき、後半物語がどんどん内容を考えて読ませて来る力を帯びてきます。その後半部分に似ています。
今回レビューを書きましたが、まずはこの評価で見てもらいたいって目的で書いてるので、レビューは見る前には見ないで欲しいなとは思っています。ネタバレにはなってませんけどね。