plm さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
さくら荘の一途な彼女
タイトルに反して、それぞれが自分の道を見つめていく真剣青春ストーリー。
奇人変人ばかりで、軽快・ハイテンションでテンポの良い展開だが、
創作を題材に才能や葛藤にぶち当たっていく、ラノベとは思えないくらい重厚なテーマ。
かなり見応えはあると思うが、青臭く格好つかない場面も多いので、そういうのを許容できる人向け。
「その気になれば、世界は一瞬で色を変える。」
前期(1~12話)感想
{netabare}
タイトルアレだなぁ・・と思いつつも観てみると、1話悪くないね!ちょっととらドラ思い出した。
ツッコミがなかなか良いし、創作と才能みたいなテーマもありそうだし、まだ次観てみたいと思えた。
~2話
OPもとらドラっぽいなww
ちょいエロな部分もあるけどそれだけじゃなく、今期の中でも物語に期待できそうな感じ。
絵描きにとって身体を知るって大切なことで、ましろは至って真面目に取り組んでの行動なんだろな。
世間知らずもいいとこだけど、体裁だけ考えて常識的じゃないことをただ異端と切り捨て、
何も行動できない主人公(読者視点)に対して活を入れるような展開くるといいな。
ところで劇中にでてきた、空太がやってたゲームがRPGツクールでびっくりした!
(素材まんまだけど画面結構いじってて、何をモチーフにしていたのやら)
ツクールってゲーム制作の入り口的なとこがあるし、創作のテーマに繋がったピッタリの存在だ。
こういう小ネタがあるのはよくできてるなー。
~5話
ましろのキャラがだんだんわかってきた感。
猫みたいな無邪気さと愛らしさを持ちながら、時折みせるひたむきさのギャップ、
ミステリアスでありながら含みがなくて、爽やかなキャラだと思う。
どうしても視聴前は"ペット"を要介護的な意味でとっていたけど、愛玩動物的な意味っぽい。
そう考えるとこのタイトルも特徴捉えてる部分はあるかもなぁ。美咲もよく動いて面白いねww
このアニメ楽しめてる人と楽しめない人が二分してる印象だけど、ここではわりと好評っぽくて良かった。
今回の話はまぁ軽い感じで次の展開への導入かな、これからどう展開するのやら。
~6話
今回の話は体調管理云々より、ななみんが居場所を見つける話、かな。
熱があったのに行かせるか行かせないかのシーン、正直休ませた方がよかったろう。
ただ意地を通させて、その上で結果がどうあれ労ってくれる相手がいることが救いであり、
認められることだったんだろうなぁ。
炎上問題への雑文
{netabare} アニメタグなんだこれと思ったらサムゲタンでてきたのが原作改変だったからこんなことなってるのか。
正直過敏すぎるような、料理名でてきたぐらいでそういう感情持ち出してきて、
あげく実情も知らないのに作品全般叩きとか……
そこを見て評価下げたって人は、知らず知らずのうちにネットの刷り込み受けすぎてるんじゃないかな。
これに悪感情持つのはネット論鵜呑みにして"当然批判されるべき"と謎の確信して流されてるようにしか。
それでいくら騒いでも、本人らが祭り気分で楽しむだけの蛮行でしかないと思う。
{/netabare}
~8話
赤坂のいうとおり変人だらけだけど意見ぶつけてくれるこの環境はいいなー。
そしてなかなかストレートに「本気出せ」的なことをぶつけてくる物語だ。
これを肯定的に捉えられるか否定的に捉えてしまうか、難しいテーマだけど、次を楽しみにしとこう。
~12話
空太が思いをぶつける!っていうの取り入れたの、てっきり自分が最初にましろに向けて叫んで
口火を切ると同時に気持ちをぶつけることを決意したからだと思っていたのにww
そこも最初に突破するのはましろなんかいwww逆に予想外だった。
{/netabare}
後期(13~24話)感想
{netabare}
~13話
OPED変わっちったなー みなさんの心模様もなんだかお変わりになったようで。
ななみん変なフラグを立てるんじゃない!こわい!
17話
おのれ、たけのこ厨めええええええ
21話
サクセスストーリーならぬフェイラーストーリーだこれ。
普通描かれることのない失敗の側面。綺麗じゃないし辛いし、みっともないものだ。でも学ぶことはある。
自分で"努力をした"と肯定して、それを特別視するのはよくないなーと思う。
「自分は他の皆が遊んでいる中、誰よりも頑張った だから報われるべきだ」
こういう他人との比較や使命感に囚われ、自分が誰より頑張ってきたかをステータスのごとく気にして
陶酔するような発言は、努力の方向性を見誤っているように感じてしまう。
労力をかけたこと=成果をだすための努力 ではないから。
署名活動もそうで、"全力で署名を集めること"は自分たちの譲らない気持ちを主張する分にはいいが、
問題の根本との相互的解決に向かっているのかというと、独りよがりなとこがあるんじゃなかろうか。
他に手段が見つからず、行動しないよりマシだ!ともいえるが、
署名活動=さくら荘存続のための努力の全てとでも言いたげな空太の態度は見当違いというか・・。
まぁ作者は龍之介とか藤沢氏のような正論キャラを書き分けてるので、
空太に関しては極端なまでに青臭さを描きたいからなんだろうが。
23話 今日の日はさようなら
若気の至りというのはなんとも自分たち本位で勝手気ままなものやなー。
美咲先輩の考え方は素敵だからそれは尊重したいが、今回は誰もが卒業式荒らしを助長させちゃってて、
ストッパー役がいてくれないと、この面々は周り考えずどこまでも突っ走っていっちゃいそうだ。
表現者は得てして我が儘な存在なんだろうというのもまた然りか。
{/netabare}
最終話観終えて 振り返り
{netabare}
シリアスパートがちょっとワンパターン(何かショックなことが起きる→空太叫ぶ)だったのが、
ちょっと残念だったものの、コメディパートやキャラ・台詞は良くて伝わるものも多かった。
特に龍之介は合理的・客観的でありながら、意見は率直にぶつけるし、相手を尊重した考え方もでき、
物語が進むにつれて協調性も身につけていった。表面的でなくても成長を感じるキャラだった。
龍之介の台詞はとても論理的で、一見きつい言い方だが建設的だし納得できる。
最初は刃向ったものの、自分を顧みて、自分を変えたリタのエピソードが好き。
(そっから嫌いだったのが好きに反転して、二人の立場が逆転するのも面白い!)
リタが一番、人が変わることの力強さと、それが人を変えることに繋がる前向きさを感じさせてくれた。
そんなわけでドラゴン&リタのカップルが一番好きでした!
ましろコント、珍行動な美咲先輩、能天気ゆーこも面白かった。もちろん空太のツッコミありきでねっ!
{/netabare}