maruo さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
想いは人(自分)を動かし、想いが人(他人)を動かす A
部活、男女5人(女3、男2)、高校っていうことで、レビューを書く際にも、どうしても同時期放送のココロコネクトを意識してしまいます。
当初、こちらは全然注目しておらず、むしろ、いぶかしげな目で見ていたのですが、結果的にそのような捉え方をしていたのを、製作サイドに謝らなければいけないくらい良い作品に仕上げてくれたと思っています。
敢えてメインの5人の中で主役を1人に絞る必要もないかと思いますが、それぞれ問題を抱えている女性陣の方がメインになっている感は否めませんでした。
来夏:声楽部で落ちこぼれた自分が歌を続けていくためにどうすべきか。
和奏:母親の死により音楽から離れた自分自身とどう向き合っていくのか。
紗羽:騎手になるという夢を親との対立を乗り越えどのように実現していくのか。
音楽がテーマであることは間違いないのですが、メインテーマはむしろこうした青春期における問題に立ち向かう姿であると感じました。
ココロコネクトとの違いは、こちらは大人とのやり取りがあることです。
こうしたいという想いは自分を動かすエネルギーになることは言うまでもありません。
しかし、それだけではどうにもならないことがあり、その一つが大人の理不尽さであることがあります。
大人が理不尽な場合もあると思いますが、むしろ、子供が理不尽な現実にぶち当たることを案じて、理不尽さを子供に伝える役目を負ってしまうため、伝え手である大人が理不尽に見えてしまうことが多いのだと思います。
しかし、この作品では、いつしかそんな大人が応援団になってしまいます。(そうでない大人もいましたが)
こうしたいという想いが、今度は人(他人)を動かしてしまうエネルギーとなることがあることを描いているのです。
現実はそんなに簡単ではないかもしれませんが、大人がそんな夢すら与えられなくなったら、それこそ薄ら寒い思いがします。
敢えて書くと陳腐に見えてしまいますが、子供達が夢を描けるような作品を製作サイドは提供してくれたと思っています。
総合評価を見る限り、この作品はかなり評判が良かったようですが、大人たちだけの評価でないことを願うばかりです。
作画とかは・・・私はそういうのを語るキャラじゃないので、やめておきますねww