runa21 さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
さすがはNHK
NHKアニメ!って感じの作品です。
物語はとにかく丁寧で、
子どもでも理解できるように
本当にゆっくり進んで行きます。
私はDVDで一気に見たので
そこらへんが少しもどかしかったのですが、
内容としてはとても良かったです。
特にお母さんが死んでしまった辺りから
物語は非常に早く進んで行きます。
但しお母さんが死ぬまで
結構丁寧に描かれているので
初めのほうで挫折する人もいるかもしれません。
しかし主人公が旅立ち、
そしてその後の生き方に非常に強く影響を与えているのは
お母さんであるソヨンです。
そのために前半は
お母さんとエリンの関係を本当に丁寧に描いています。
だからこそお母さんの死んでしまうシーンが
見る人にとっても非常に衝撃的なのもとなっています。
エリンは成長する過程で
様々な人と出会い、そして影響を受けていきます。
初めはお母さん
お母さんからは獣の医術師としての
誇りだとか、考え方だとか
そういったものを教わりました。
また、お母さんは霧の民と言われる外から来た人で、
その人たちに対する差別のようなものも常に見てきました。
次はジョウンおじさん
お母さんが死んだ後エリンと一緒に暮らしてきた人です。
エリンにとってお父さん的な存在の人です。
この人はエリンに読み書き、勉強を教え、
そして蜂飼いとして、自然の中で暮らす生き物と触れていきます。
また、彼といるときに野生の王獣と出会い、王獣に引かれていくようになります。
そしてカザルムの人たち
エリンが王獣に興味を持ったことを知り、ジョウンがカザルムにエリンを入舎させます。
そこでエリンの王獣に対する姿勢をみんなが評価し
そして協力していきます。
そしてここでエリンの人生を変える
王獣であるリランと出会います。
人に傷つけられたリランは
エリンに次第に心を開いていきます。
そしてエリンを乗せ、羽ばたくことができるようになるのです。
また、エリンは政治的な絡みも出てきてしまいます。
王獣を操るようになれるのですが、
それを利用しようと考える人たちが出てきます。
その中でエリンは
イアルと知り合います。
今までの人はどちらかと言うと、
エリンを教え導く立場の人が多かったのですが、
イアルはエリンと共に歩んでいく人です。
彼は
今まで歩んできた道も立場も
エリンとは本来かかわることの無かった人です。
しかし二人は出会ってしまい、
そして、絆を強めていくのです。
いろんな人や獣との出会いの中で
初めは「なんで?」「どうして?」が多いエリンですが、
次第に「これは、こうのほうが良いのでは?」と考えるようになり、
そして最後には自分が誰かを導いていくようになるのです。
そしてイアルとの間にできた子どもを
お母さんがしてくれたように、
育てていくのでしょう。
いかにもNHK!
と言う感じの成長物語ではあるのですが、
大人でも楽しめる話です。