runa21 さんの感想・評価

5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

完璧です

とにかく面白いです。
初めは進みが遅いかな？と言う感じがしなくも無いですが、
後々見返してみると、
この物語の世界観だったり、世界の仕組みを説明するには
それくらいは必要だったのかなとも思います。


この物語は、単なる英雄ものでも、異世界ものでもありません。
主人公はどこにでもいる普通の女の子です。
人の顔色を伺い、誰とも衝突しないように、「いいこ」でいる事を心がけていました。


女の子は特にそうだと思いますが、私もその気持ちが分からないでもありません。
女の子って目に見えない駆け引きと言うか、計算高いところがあると思います。


一つ致命的なミスをしてしまうと、
無視をされたり、指差して笑われたりします。


直接的な攻撃ではないですが、
そういったものって、じわじわと精神的にやられていくんです。


それをされないために、
結構私も必死こいて、「コレはこの人の地雷じゃないな」とか、
頼まれたら、「嫌」と絶対にいえなかったり、
とにかく「いいこ」でいることで、
自分を守っていることがあります。


でもコレで果たしてまともな人間関係を築くことができるのでしょうか？
誰にでもいい子でいると言うことは時には自分に対してうそをつかなければならなくなってしまいます。


そして思うのです。
これは本当に「私」なのかと。


そして、こうして自分を守ってきた人が
社会に出てまともになれるはずもありません。


私は高校時代から
アルバイトが2ヶ月と続いたことがありません。

誰かに注意されると
くじけそうになります。

誰かに指示されると、
「お前に言われたくない」
と思います。

失敗すると
今までのように隠そうと、ごまかそうとします。


そしてそんな自分が嫌になって
すぐにバイトをやめてしまいました。



そんなときにこの作品に出会いました。
人の顔色を伺ってばかりの
どこにでもりる主人公が、
まったく知らない世界に流されて
人々の厳しさや、優しさに苦しみながら、
何度も挫折しようとするのだけど、
乗り越えていこうとする主人公に励まされます。


何を信じ、どうしたらよいのか迷いながらも
この世界のことを学び、
そしてもっと知りたいからと自分から学ぼうとしていく姿勢に
「私ももっとがんばろう」
と思わせてくれる作品です。


主人公の陽子のように私も変わることができるでしょうか？



ちなみに、当時そんな生活を送っていた私は
本当に仲の良い友達と言うのは作れませんでしたが、


この話を見てから少し変わったのか
現在の環境において
「先輩は、学生時代から休み時間に友達が集まってくるようなタイプですよね？」
と言われました。

上記を見ても分かるように
そんなことは決してないのですが・・・。

でも、今では、
何でも話せる友人も少ないですがいますし
自分が駄目だと思ったら
ひたすら努力しようと思えるようになりました。


他の方の評価は分かりませんが、
私にとって十二国記は
出会えて本当に良かったと思える作品です。


私はこの作品を見てから原作を読みましたが、
原作もとてもすばらしかったです。

アニメを見て気に入った方がいれば、
アニメのその後なども描かれているので
ぜひオススメです。

今度新潮社から完全版？が出ると言うことなので
非常に楽しみにしています。