たんたんたぬき さんの感想・評価

4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

熱いキャラ

まず上げたいのは良くある設定を組み合わせて個性的な作品を作り上げた編集の力量だと思う。

関東が破壊されるというのは数多くの作品で扱われて、そこで力こそ正義の世界になるのも伝統の設定だと思う。奇妙な能力に芽生えて超能力バトルが展開されるというのはもろJOJOの流れだと思われる。特に似てるのは、外に自身の力を表現するスタンドと良く似たアルター能力と言うものの存在。しかも主人公カズマの能力はマンマARMSの能力。

何故こんなすべて元ネタが分かるような作品が面白いのか？これは脚本家の黒田さんの台詞の良さがあると思う。いちいち言う事が暑苦しい。この暑苦しさがスクライドの魅力だと言っても良い。そしてこれらをすべて統括する谷口監督の編集と演出の上手さがあると思う。だらだらと漫画みたいに長く続くのではなくて、熱い二人の男の思いが２シーズンを一気に駆け抜ける疾走感もアニメならではの魅力だと思う。

後様々なものの組み合わせの上手さが実に見事。アレンジと組み合わせでこれだけ見事なオリジナリティが出るというのはアニメの魅力の一つだと思う。

特にラスト付近のビルでの戦いは、もろAMRSの舞台をそのままやっている。なのにまるで似た作品に思えない。

忘れてならないのは、何故個性的で面白いか？で、キャラだと思う。どれだけ舞台や設定が似ていてもそこで生きる人間達が違えばまた違ったドラマが生まれてくる。そういう意味で二人のリュウホウ、カズマと言うW主人公の魅力的こそがこの作品の軸だと自然に思えてくる。

とにかく見てみれば分かる。二人のキャラの熱い言動に盛り上がるから。