TY さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
懐かしくて、切なくて、眩しい。。。
自分には眩しい、眩しすぎる作品。
そして田舎育ちの自分にはなんだか懐かしい感じがする。
舞台は酒蔵なんかがある古い町並みが残った海辺の町。
なんでも富山県の実在の町をモデルにしているそうだ。
季節は秋から冬にかけて。
テーマはタイトル通り涙。
人が大切な人のために流す涙。
『人は、本当に大切な人の涙を貰ってあげることができる
本当に大切な人を思うと、涙は勝手にあふれてくる』
この作品は高校生の青春、恋愛をシンプルにストレートに描いていて今では逆に斬新ですらある。
作画も正統派でシンプル、そして素晴らしく綺麗。
正直、純粋な恋愛物は苦手というか、まず観ないのだが
なんとなしに見始めて、いつの間にか世界観にハマって
しまっていた。
自分の中でこういった感覚の作品はだいたい期待を裏切らない
ものが多い。
キャラも町並みに合ったどこにでもいる田舎の高校生達。
紹介は避けるが、誰もがどこかしら共感を覚えることのできる
シンプルなキャラ達。
そして会話の見せ方、心情の表し方がうまくできているので
入り込みやすいし、いわゆる名言も自然体で散りばめられて
いてグッとくる。
最近は斬新な手法でイノベイター的な素晴らしい作品が
多く出てきている中、シンプルな手法で堂々と、丁寧に
作り上げられていて好感が持てる。
心からいい作品を観た充実感があるし、アニメでなければ
表現できなかっただろうという意味でも本当に素晴らしい
作品だと思う。